内容説明
たった1人の戦後処理。いつも傍らに妻佳子さんがいた。枕木1本、人1人といわれた「死の鉄道」(タイメン鉄道)の贖罪に人生を捧げた男の物語。
目次
1章 たったひとりの戦後処理(初めてのタイ同行取材;テレメンタリー ほか)
2章 アジア人労務者(元アジア人労務者に会う;声なき声 ほか)
3章 ナガセからの伝言(「ナガセ軍曹」登場;2人のナガセ ほか)
4章 遠かったイギリス(ラジオ事件;子煩悩な父がなぜ… ほか)
5章 最後の巡礼(クワイ河を見下ろす銅像;佳子さんの異変 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
4
映画をみることができなかったので、ずっと永瀬隆さんの活動を知りたかった。日本政府がしない謝罪と贖罪、元連合軍捕虜とアジア人労務者との和解を、泰緬鉄道に関わった元憲兵通訳の彼が黙々と生涯をかけて行った軌跡。日本人だと知った瞬間に怒りに燃えた元捕虜の視線の意味を、私たちはきちんと自国の負の歴史として継承してきたのか。2024/03/17
タマン
2
最近観たDVDで永瀬氏の事を知り本書を読みました。日本軍の非道は敵国人のみならず自国兵に対しても行われており人間に対するものではありません。そんな中、永瀬氏のように独りで戦後処理を行った人の存在は日本人としてほっとすると同時に感謝です。多くの人に知ってほしいです2015/04/27
kozawa
1
戦場にかける橋で有名なあのクワイ河の橋の当時の本当の当事者たちの過去と今の物語。ちょっと泣けた2011/07/09
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- 和書
- 長嶋家の人々 広済堂文庫