内容説明
精神医学は「心の病」を癒す医学である。さまざまなストレスや人間関係で悩むことの多い現代人は、体調ならぬ「心調」の悪さを感じたり、「心の風邪」をひいたりすることもあるだろう。心の病を治療する精神医学は、近年急速な進歩を遂げている。本書は、精神医学の概説に始まって、精神分裂病やうつ病、神経症(ノイローゼ)、人格障害、拒食症、不眠症、多重人格、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの代表的な心の病を説明し、さらに薬物療法や精神療法などの多彩な治療法をやさしく解説した。また、児童虐待やDV(夫婦間暴力)、ストーカーや自殺など、現代社会が抱えるさまざまな病理についても、精神医学の立場から言及した。
目次
第1章 精神医学とは何か
第2章 神経症と精神病
第3章 さまざまな精神障害
第4章 精神医学の重要用語
第5章 社会が生み出す病理
第6章 生物学的精神医学
第7章 心の病の治療法
第8章 精神医療の現在
著者等紹介
影山任佐[カゲヤマジンスケ]
1948年、福島県郡山市に生まれる。1972年東京医科歯科大学医学部卒業、同大学精神神経学教室に研修医として入局。74年同大学難治疾患研究所犯罪精神医学部門(後に社会医学部門)助手。78~79年文部省在外研究員としてパリ大学犯罪研究所留学。90年東京工業大学保健管理センター助教授、94年同教授。2000年同大学大学院人間環境システム専攻教授(専門分野:臨床精神医学、社会精神医学、司法・犯罪精神医学、精神保健学、精神医学史)。筑波大学医学専門群、東京医科歯科大学医学部非常勤講師。日本犯罪学会監事・評議員、日本社会精神医学会常任理事、日本精神医学史学会理事(編集長)など
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