出版社内容情報
途方もない成長を生んだのは「神の見えざる手」だけではない。政府の介入が市場メカニズムに果たした役割を明らかにし、実態に迫る。
内容説明
成長を支えた工業化は市場ニーズから展開され、政府は補完的役割のみを担った…というのが大方の見方だった。だが、それをくつがえす研究が注目されている。投資銀行による低利子の長期投資、インフラへの財政投融資…政府が広範囲に施した政策が市場に大きく影響した点は看過できない。国際比較を通して成長の両輪の一方である「政策」に今一度スポットを当てる実証研究。
目次
東アジア高成長史の意義
第1部 高成長と経済政策(日本の高成長と産業政策;台湾の高成長と経済政策;韓国の経済政策と圧縮成長;中国の産業貿易政策と高成長)
第2部 産業政策と産業発展(日本における産業政策の役割―機械工業と電子工業;台湾経済の体制転換と輸出振興―1946年から1960年代まで;台湾合成繊維産業の発展と産業政策;韓国の産業構造変化・産業発展・産業政策;韓国石油化学産業の形成と展開―政府と外資と財閥;中国の産業政策と企業成長―製鋼業からのエビデンス)
日本の経験からみた東アジア高成長
著者等紹介
武田晴人[タケダハルヒト]
東京大学名誉教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)。専門は日本経済史
林采成[イムチェソン]
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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