内容説明
弟を事故で失って以来、心を閉ざしてきた高校生の小枝は、北海道の祖母の家へいく。そこで出逢ったのは“氷霰症候群”という奇病を患った少年・俚斗だった。彼の体温は病気のせいで氷のように冷たく、人に触れることができない。だが不思議と小枝は、氷のような彼に優しい温もりをもらい、凍った心は徐々に溶かされていった。しかしそんな中、彼の命の期限が迫っていることを知ってしまい―。触れ合うことができないふたりの、もどかしくも切ない純愛物語。
著者等紹介
永良サチ[ナガラサチ]
2016年10月『キミがいなくなるその日まで』(スターツ出版刊)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おざ
14
北海道美瑛の青い池が舞台のストーリー。 まだ行ったことないけど、読んでたらものすごく行きたくなりました! 主の2人がピュア過ぎて歪んだ心にぐさぐさ刺さりました笑 若干奇跡起きすぎな所は気になりましたが、触れたくて触れられないもどかしさはたまらなかったです。 情景描写が綺麗で色が鮮明に浮かんでくる小説です。2018/03/20
たかまな
3
東京に住む小枝は友達とあまり馴染めずに毎日を過ごしていた。冬休みの間はおばあちゃんの家のある北海道で過ごすことに。北海道美瑛。小枝は早速思い出の青い池を訪れた。そこでやたらと人懐こい少年・俚斗に出会う。日々少しずつ小枝と俚斗の境遇が明かされていくわけだが。。なんとなく序盤で展開が読めてしまった。。おばあちゃんのたくましさ、頑張り、元気さ、安心感がひたすら良い。2022/07/14
きえ
3
はー…、もっと二人で生きてほしかった。こんな最期迎えられて、あんな贈り物されたら一生忘れられないだろうな(*´-`) 青い池、行ってみたくなった!どんな感じなんだろう。でも今行ったら俚斗を思い出して泣いちゃうな…。自然の風景 見たいなー。2018/05/25
Nori
2
祖母のいる北海道へ冬休みの間帰った女子高生とそこで出会った奇病を患う少年との恋物語。やっぱり言葉にして伝えなきゃ伝わらんこともあるよね。2022/09/19
light
2
おばあちゃんの家に帰ってきた私が散歩に出た時に出会った1人の男の子。奇妙な距離感を保ちつつも優しくしてくれる彼に私はだんだん惹かれていって…… 若干先がわかりやすいところもあったけど、面白かった。 好きなひとが目の前にいるのに手を繋いだりキスをしたりすることは許されない。そんな状況はとても辛いはずで、それなのに心から周囲に気を配って優しくできる彼は素敵だなと思った。彼女と彼が会う最後のシーンは本当に綺麗で泣きそうになりながら読んでました。 この白銀の世界でまた2人が出逢う日が訪れますように…2018/04/15