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竹書房文庫
Sickened―母に病気にされ続けたジュリー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812414545
  • NDC分類 936
  • Cコード C0174

内容説明

「あんたに病気なの」飲む必要のない薬を大量に飲まされ続け、ありもしないアレルギーを理由にわずかな食事しか与えられない。母に嘘の病気をでっち上げられ、心臓カテーテルの検査のため、太ももにメスを入れられ、管を通され、開胸手術を受けさせられる…。代理によるミュンヒハウゼン症候群(MBP)の母親による、終わらない「虐待の闇」を生き抜いた女性の壮絶な半生。

著者等紹介

グレゴリー,ジュリー[グレゴリー,ジュリー][Gregory,Julie]
オハイオ州南部に育つ。現在、代理によるミュンヒハウゼン症候群(MBP)専門の作家、スポークスマンとして活躍する一方、個々のケースで被害者の主張を代弁している。英国シェフィールド大学精神医学科卒。アメリカ在住

細田利江子[ホソダリエコ]
1967年佐賀県生まれ。生化学・医薬系の特許翻訳の仕事を経て、出版翻訳をユニ・カレッジで学ぶ

寺尾まち子[テラオマチコ]
1961年、横浜生まれ。青山学院女子短期大学英文学科卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カナン

45
疲れた、という溜息が真っ先に出た。実母が代理ミュンヒハウゼン症候群という問題だけでなく、ジュリーという少女を取り巻いている者が揃いも揃ってひたすらにイカれた人間しかいないというハードモードっぷり。そして読んでいて感じたことだが、「傷ましくも美しい回想録」という、まるでそれらの地獄を見事に乗り越えてきたかのような記述を容赦無く裏切っているのは著者のジュリー自身だということ。後半に進むにつれ自分の世界に引きこもっていくような文章が、正直、「というか今も要監視対象者なのでは?」と思わせるほどに薄暗く病んでいる。2013/08/22

miwapicco

4
数年前からちょこちょこ読んでいたものを、ようやく読了。訳の問題もあるのかもしれませんが、支離滅裂で読みにくい、、、著者の方、大丈夫なのかな、と思うほど。2016/05/02

うたまる

4
「ちょっと、あたしは人生を犠牲にして、あんたのどこがおかしいのか突きとめようとしてるの。だから、こういうところに来たら、正常そのものって顔をしてぶちこわすのはやめて」……代理ミュンヒハウゼン症候群の母に育てられた娘の回顧録。この病気は、自分が注目を浴びるために、また周囲を支配するために子供を病気に仕立てるという。そして案の定、母親もその母親からネグレクトを受けていた。著者に対してよく生き延びたもんだと感心しつつ、この同情を引くエピソードの数々もまた、やけに代理ミュンヒハウゼン症候群っぽくて心配してしまう。2015/05/29

リコ@りぃ

2
他者から病気を捏造される代理ミュンヒハウゼン症候群の被害者当人がその被害を書いたノンフィクション。幼少期から実母に病気を疑われ、その一方でアレルギーと診断された物や腐った物、あげくはマッチまで(!)食べさせられていた著者。母に認められたくて言われた通り病気を装ったり息を止めて不整脈を起こしたりと、愛情を求めて自分を追い込んでいく様が悲しい。繰り返される通院・入院と「治療」の日々。こういう環境がいかに子供を傷つけ、損なうのかを知った。文章的には比喩と現実の区別が曖昧で分かりにくい所もあるが読んでよかった本。2021/04/21

livres

2
ジュリーの母は、精神を病んでいるのか?祖母も?ジュリーは、頑張って事実と向き合い、カウンセリングを受けた。弟は虐待を覚えていない。弟が子を持つ父となったら、無意識に同じ事をしてしまうこともあるのだろうか?虐待されたことが虐待を生むのなら、里子達も、将来虐待する親になってしまうかもしれない。一族の虐待の歴史が終わるのはいつののだろう。対応した医師たちが母親の異常が見抜けないのだから、近所や役所の人間に見抜くことは、まず無理だ。病弱な子供を持つ親が信じられなくなりそうだ。2012/01/22

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