蒔かれた「西洋の種」―宣教師が伝えた洋風生活

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  • サイズ A5判/ページ数 254p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784810705621
  • NDC分類 527
  • Cコード C0036

内容説明

筆者は住教育を研究テーマとして、家庭科教育における住居領域の学習のあり方に目を向けていた。形式的には洋風の住まいを志向しながらも、洋風の起居様式への理解が不十分なために、かえって家庭内の室内光景を貧困化させているごく普通の家庭の住まい方は、豊かさを実感させる要素が何か欠如しているという疑問をもち続けていた。新しい生活様式は、教え、教えられる関係の中で培われ、さらに継承を重ねて秩序が整うという、いわば伝承的な教育行為の中で方向性が発見できるのではないか。研究を進めるうち、わが国に洋風生活を直接持ち込んだ宣教師の伝道活動にしだいに引きつけられるようになった。本書は、宣教師と洋風生活浸透を論じた一連の研究をまとめたものである。

目次

序章 宣教師の活動と洋風生活浸透の系譜を考えるに当たって
第1章 ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日と近江ミッション
第2章 洋風生活を教えたミッションの女性たち
第3章 近江ミッションの教育事業
第4章 ビンフォード夫妻の伝道活動
終章 洋風生活の浸透過程における宣教師の役割
結語 これまでの流れをふり返って

著者等紹介

川崎衿子[カワサキエリコ]
1942年生まれ。日本女子大学家政学部住居学科卒業。同大学院修士課程修了。文教大学女子短期大学部助教授を経て1998年より教授、現在に至る。博士(学術)。研究活動では、住教育、住生活、住居史の分野での研究・調査を行う。一方、設計活動に長く従事していた経験から住居計画について多くの提言をもつ
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