出版社内容情報
現代美術の作品を見て「これなら誰でもできる」とか「なぜこれがアートなのか」と疑問に思うことが多々あります。現代美術の本質を考えるとき、思想・文化的背景や美術史の流れから順序だてて学ぶのも有効ですが、この素朴な疑問に「答える」ところから入っていくと、意外に速やかに視界が開けていくようです。
スージー・ホッジ[スージー ホッジ]
作家、歴史家、教育者、アーティストとして幅広く活躍。大人向けから子ども向けまで70冊以上の著書がある。学校では、工芸と美術史を教えてきたほか、幅広い年齢層を対象とした講義や講演を行い、教師や生徒向けの教材の執筆にも携わる。また、自身も画家・イラストレーターとして15年以上のキャリアをもち、年齢やレベルを問わず、あらゆる人を対象にした技法書の執筆を行うかたわら、絵画制作のワークショップを主宰している。
田中 正之[タナカ マサユキ]
〔日本語版監修〕 1963年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。1990年から1995年までニューヨーク大学美術史研究所に学ぶ。1996年より国立西洋美術館に勤務し、「ピカソ、子供の世界」展(2000年)、「マティス」展(04年)、「ムンク」展(07年)などを企画。2007年より武蔵野美術大学に准教授として勤務、2009年より教授。2011年より2015年まで、同大学美術館・図書館館長。主な監著書・訳書に『キュピスム』(ニール・コックス著、岩波書店)、『アメリカ美術叢書:創られる歴史、発見される風景』(ありな書房)など。
内容説明
なぜこれがアートなのか?アートとは何か?楽しく読めて好奇心を刺激する入門書―本書は、評論家から酷評された100作品を取り上げ、現代美術が決して子どもの遊びや単なる新奇な試みではないことを証明する。発表当初は物議をかもした“悪名高い”作品についても、当時の芸術上の思想に影響されて必然的に登場してきた経緯、そして後に与えた影響にも言及。現代美術とそれ以前の美術との本質的な違いが理解できるとともに、鑑賞体験をより豊かにするヒントを数多く得ることができる。19世紀末から現在までの100人のアーティストによる100作品を取り上げ、創造力の源となったものを解き明かす。芸術的な手法とその意味を探り、その作品がどれほど洗練されているか、背後にどれほどの努力が隠されているかに注目。コンセプチュアリズムからニューメディアアート、カラーフィールド・ペインティングからフルクサス、ポスト・ペインタリー・アブストラクションからポスト・ダダに至るまで、関連性のあるさまざまな芸術運動を取り上げ、現代美術史の流れの全体像を把握できる。
目次
第1章 オブジェ/玩具(“ロブスター電話”サルバドール・ダリ;“貫かれた時間”ルネ・マグリット ほか)
第2章 表現/殴り書き(“即興21A”ワシリー・カンディンスキー;“包丁で切る…”ハンナ・ヘッヒ ほか)
第3章 挑発/かんしゃく(“魔術司教のコスチューム”フーゴ・バル;“泉”マルセル・デュシャン ほか)
第4章 風景/遊び場(“白の上の白”カジミール・マレーヴィチ;“工場”モーリス・ユトリロ ほか)
第5章 人々/怪物(“叫び”エドヴァルド・ムンク;“フアン・グリス”アメデオ・モディリアーニ ほか)
著者等紹介
ホッジ,スージー[ホッジ,スージー] [Hodge,Susie]
作家、歴史家、教育者、アーティストとして幅広く活躍。学校では工芸と美術史を教えてきたほか、幅広い年齢層を対象とした講義や講演を行い、教師や生徒向けの教材の執筆にも携わる。また自身も画家・イラストレーターとして15年以上のキャリアをもち、年齢やレベルを問わずあらゆる人を対象にした技法書の執筆を行うかたわら、絵画制作のワークショップを主宰している
田中正之[タナカマサユキ]
1963年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。1990年から1995年までニューヨーク大学美術史研究所に学ぶ。1996年より国立西洋美術館に勤務。2007年より武蔵野美術大学に准教授として勤務、2009年より教授。2011年より15年まで同大学美術館・図書館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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