仏像の樹種から考える 古代一木彫像の謎―成城学園創立100周年記念シンポジウム報告書

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  • サイズ A5判/ページ数 159p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784808710415
  • NDC分類 718.3
  • Cコード C0071

目次

カラー特集 一木彫像の樹種はどのような認識で選択されたのか?
1 日本彫刻史研究における木彫像の樹種同定の意義―一木彫像成立の問題を中心に
2 仏像用材の材質と樹種
3 木材の構造による樹種の識別
4 木彫像の用材樹種を非破壊で調べる―近赤外分光法とVOC分析法
5 パネルディスカッション―日本の八~九世紀の一木彫像になぜカヤが使われたのか?

著者等紹介

金子啓明[カネコヒロアキ]
1947年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。東京国立博物館彫刻室長、副館長、慶應義塾大学文学部教授などを経て、現在、興福寺国宝館長。日本大学芸術学部客員教授。東京国立博物館名誉館員

岩佐光晴[イワサミツハル]
1955年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。文化庁主任文化財調査官(彫刻部門)、東京国立博物館上席研究員などを経て、成城大学文芸学部教授。東京国立博物館名誉館員

藤井智之[フジイトモユキ]
1952年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(京都大学)。森林総合研究所木材特性研究領域長、多摩森林科学園長などを経て、現在、八ヶ岳中央農業実践大学校長。森林総合研究所フェロー

能城修一[ノシロシュウイチ]
1956年生まれ。大阪市立大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士(大阪市立大学)。現在、森林総合研究所木材特性研究領域チーム長

安部久[アベヒサシ]
1967年生まれ。北海道大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(北海道大学)。現在、森林総合研究所木材特性研究領域主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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chang_ume

5
美術史と植物学の共同研究を通じて、クスノキ、カヤ、ヒノキの仏像用材選択の文化的・歴史的背景を検討する。一般には、唐招提寺カヤ材木彫像群の作仏背景に鑑真渡日を考え、それを平安期以降の木彫仏隆盛の画期として解釈という研究成果が知られるわけですが、この報告では視野をさらに広げて、飛鳥仏のクスノキとヒノキの選択性、さらにカヤ材選択に関する唐招提寺と大安寺の多系統示唆、平安後期以降のヒノキ材多用の意図など、多方面で検討が深められる。カヤ材選択に関して文化的要因を指摘する植物学研究者の視点が印象的。非常に面白かった。2025/06/07

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