山岳遭難の構図―すべての事故には理由がある

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山岳遭難の構図―すべての事故には理由がある

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  • サイズ A5判/ページ数 157p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784808308612
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0075

出版社内容情報

年間1,300件、死者250人にも及ぶ山の遭難。だが、これまで事故の科学的な分析が行われてきたと言えるだろうか。遭難生還者による経験的な説明にとどまっていたのではなかったか―。関西大学総合情報学部教授であり、日本山岳協会遭難対策常任委員の著者が豊富な事故データベースを駆使し、ヒューマンエラー、道迷い、加齢など、さまざまな山岳遭難要因にスポットライトをあて、遭難の「迷宮」から脱出する「鍵」を提起している。毎年500人前後が遭難している道迷い事故では、実際、道迷い実験を敢行。人がなぜ、どう迷ってゆくかを指摘、その対処法を教えてくれる。山の専門誌「岳人」連載「山の危機情報論」を大幅に改編、加筆―。

=目次抜粋=
《第1部》データが語る山岳遭難事故の諸相―その特徴と問題点
【第1章】山岳遭難事故を解析するにあたって 【第2章】「警察庁データにみる山岳遭難事故の全体像 【第3章】詳細な事故データ収集・構築に向けた新たな取り組 【第4章】山岳遭難事故の発生メカニズム 【第5章】事故要因のさまざまな特徴とその背景 【第6章】山岳遭難事故に見るヒューマンエラーの影響 【第7章】事故内容を物語る障害とレスキュー活動
《第2部》道迷い事故を減らすために―その要因と対処法の提案
【第8章】道迷い遭難事故の風景 【第9章】道迷い実験が教えてくれること 【第10章】どうすれば道迷いが防げるのかPLP法の提案 【第11章】今後の遭難事故対策の課題

内容説明

ヒューマンエラー、道迷い事故、加齢問題など、さまざまな山岳遭難要因にスポットライトを当て、事故防止策を提言。

目次

第1部 データが語る山岳遭難事故の諸相―その特徴と問題点(山岳遭難事故を解析するにあたって;「警察庁データ」にみる山岳遭難事故の全体像;詳細な事故データ収集・構築に向けた新たな取り組み;山岳遭難事故の発生メカニズム ほか)
第2部 道迷い事故を減らすために―その要因と対処法の提案(道迷い遭難事故の風景;道迷い実験が教えてくれること;どうすれば道迷いが防げるのか―PLP法の提案;今後の遭難事故対策の課題)

著者等紹介

青山千彰[アオヤマチアキ]
1949年徳島市生まれ。関西大学土木工学科を卒業、1973年同大学工学部就任、1994年に総合情報学部に学部異動、1997年教授就任後、危機情報論を担当し現在に至る。工学部時代は風化花崗岩の山崩れ研究を専門とし、主に中部地方より以西の山々の豪雨崩壊現場を中心に、その崩壊メカニズムを究明する仕事をしてきた。総合情報学部に異動後、山岳遭難の研究を開始。道迷い問題をはじめとし、各種山岳遭難事故の分析と対策に取り組んでいる。現在、日本山岳協会遭難対策常任委員、日本勤労者山岳連盟顧問、日本山岳文化学会理事、日本レスキュー協議会、日本登山医学会の役員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なーり

1
事故関係者への調査が最もリアルなデータを得る方法なのだろうが、当事者の方の感情やプライバシー保護の絡みからも難しいことは想像に難くない。 そこで、この本は事故のデータを分析して様々な要素や原因を見つけていく。 遭難事故データをシロウトの自分がぼんやり眺めてなんとなく思うことと、科学的な手法で解析され導き出されたポイントは、案外に重ならない。 第2部の道迷い実験では、人間の方向感覚がいかにアテにならないかを晒し上げられる感じで、大変耳が痛い。2018/11/09

nishioda

1
遭難を経験談で語ることが多い中で、データに基づき考察している本書ほ一風違った感じもするが、ちょっと内容は素人には難しく感じた。山で迷ったら沢をくだるな、というのも時と場合によるらしい。下ってもいい時もあると。つまり準備が大事なんですね。正論だけどそんなのわかってるよね。2015/12/26

ゆかるりら

1
山岳遭難をデータ化して統計をとったような感じの本。実践には向かない。2015/05/19

惰性人

1
研究として山岳遭難のデータを整理したものです。知識として知っておくべきことは多いですが、著者の提案は現実の登山技術とやや乖離があり、実践として活用しにくそうです。2011/04/09

ressenti-man

1
工学的なアプローチで遭難を定量データを元に解析することを試みているのだが、そのアプローチ自体から有意義な洞察を見出すには至っていない。結局、影響を及ぼす変動要因が登山には多過ぎる(山自体やその季節による違い、登山者のスキルや装備や状態)。この試みも全く無効ではないが、多分経営学同様に、良質なケース分析を中心に据えた方が登山者の啓蒙にはいいように思う。2009/12/09

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