出版社内容情報
年間1,300件、死者250人にも及ぶ山の遭難。だが、これまで事故の科学的な分析が行われてきたと言えるだろうか。遭難生還者による経験的な説明にとどまっていたのではなかったか―。関西大学総合情報学部教授であり、日本山岳協会遭難対策常任委員の著者が豊富な事故データベースを駆使し、ヒューマンエラー、道迷い、加齢など、さまざまな山岳遭難要因にスポットライトをあて、遭難の「迷宮」から脱出する「鍵」を提起している。毎年500人前後が遭難している道迷い事故では、実際、道迷い実験を敢行。人がなぜ、どう迷ってゆくかを指摘、その対処法を教えてくれる。山の専門誌「岳人」連載「山の危機情報論」を大幅に改編、加筆―。
=目次抜粋=
《第1部》データが語る山岳遭難事故の諸相―その特徴と問題点
【第1章】山岳遭難事故を解析するにあたって 【第2章】「警察庁データにみる山岳遭難事故の全体像 【第3章】詳細な事故データ収集・構築に向けた新たな取り組 【第4章】山岳遭難事故の発生メカニズム 【第5章】事故要因のさまざまな特徴とその背景 【第6章】山岳遭難事故に見るヒューマンエラーの影響 【第7章】事故内容を物語る障害とレスキュー活動
《第2部》道迷い事故を減らすために―その要因と対処法の提案
【第8章】道迷い遭難事故の風景 【第9章】道迷い実験が教えてくれること 【第10章】どうすれば道迷いが防げるのかPLP法の提案 【第11章】今後の遭難事故対策の課題
内容説明
ヒューマンエラー、道迷い事故、加齢問題など、さまざまな山岳遭難要因にスポットライトを当て、事故防止策を提言。
目次
第1部 データが語る山岳遭難事故の諸相―その特徴と問題点(山岳遭難事故を解析するにあたって;「警察庁データ」にみる山岳遭難事故の全体像;詳細な事故データ収集・構築に向けた新たな取り組み;山岳遭難事故の発生メカニズム ほか)
第2部 道迷い事故を減らすために―その要因と対処法の提案(道迷い遭難事故の風景;道迷い実験が教えてくれること;どうすれば道迷いが防げるのか―PLP法の提案;今後の遭難事故対策の課題)
著者等紹介
青山千彰[アオヤマチアキ]
1949年徳島市生まれ。関西大学土木工学科を卒業、1973年同大学工学部就任、1994年に総合情報学部に学部異動、1997年教授就任後、危機情報論を担当し現在に至る。工学部時代は風化花崗岩の山崩れ研究を専門とし、主に中部地方より以西の山々の豪雨崩壊現場を中心に、その崩壊メカニズムを究明する仕事をしてきた。総合情報学部に異動後、山岳遭難の研究を開始。道迷い問題をはじめとし、各種山岳遭難事故の分析と対策に取り組んでいる。現在、日本山岳協会遭難対策常任委員、日本勤労者山岳連盟顧問、日本山岳文化学会理事、日本レスキュー協議会、日本登山医学会の役員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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