出版社内容情報
象徴としての旧約テクストの解釈を通して,超越の顕現する時処を問う.神が,いつ,どこに現われるかの象徴分析から,代贖思想の成立にいたる旧約思想を解明.ヘブライ語原典の本文批判に出発し,その倫理学的な根拠づけを試みる. 日本学士院賞・和辻哲郎賞受賞
目次
第1章 十戒の旧約学的解釈と倫理学的根拠づけ
第2章 ニヒリストとしてのコーヘレス
第3章 ダビデにおける罪と赦し、そして償い(ヘブライ・ギリシア歴史理解の比較をめぐって;サムエル記下一二章の場合;詩篇五一篇の場合)
第4章 アダム神話の象徴論的解釈
第5章 第二イザヤ書における代贖思想の成立(苦難の神義論をめぐって;代贖をめぐって)