感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
赤とんぼ
22
プーシキンの文章にビリービンの絵という、どちらも大好きな者にとってはたまらない絵本。表紙の「プーシキンの昔話」というロシア語にも、ちょっと萌える(笑)猫、文章に登場しないのに、絵における存在感が抜群なのも、楽しかったです。白鳥の恩返しと言えばそうなのだけれど、悪役である王妃の姉達と王妃の母が、グッジョブ!彼女らの発言でグビドン公の国がどんどん発展してゆくようで、「それでいいのか?」と思わずツッコミを入れたくなるのは、日本人的発想なのかしら?それでも、グビドン公の父を慕う気持ちに、グッとなる。2016/06/19
tera
6
プーシキンによるロシア民話を元にした短編。ツルの恩返しやシンデレラを混ぜたような話でいわゆる貴種流離譚だ。類似のエピソードが続く構成もいかにも民話・昔話的である。ビリービンの絵が非常に美しくパラパラとめくるだけでも楽しい。2016/02/13
えふのらん
2
東西欧州の民話をくっつけてならしたような御伽噺。母子を樽に詰めて流すまでは千一夜物語で最期に国に帰りたい、親に見せるお嫁が欲しいという願いを叶えるあたりはグリム童話。プーシキンらしさはその間の娘たちが財宝をちらつかせてサルタン王とグビドン公の邪魔、というか取り合いをする展開にある。不思議な雰囲気の漂う絵本だった。2023/09/04
v&b
2
要再読。主人公はグビドン公でなく、王なのだな。ビリービンの絵は魅力あるがよくわからないところも2019/01/14
sa-ki
2
タイトルは「サルタン王の物語」だけど、実際の主人公は息子のグビドン公。父王に会いたいと願うグビドン公を助ける不思議な白鳥がステキ。鶴の恩返しならぬ、白鳥の恩返し。2009/09/09