出版社内容情報
GOMA[ゴマ]
内容説明
突然の交通事故から6年半。後遺症を抱えた音楽家が描き綴る再生の日々、そして未来へ―。
目次
第1章 ひかりの中へ 2009.11.26~2010.03.13
第2章 僕はどこへいくの 2010.03.17~2010.12.30
第3章 ひかりを求めて 2011.01.01~2011.07.31
第4章 この記憶だけは消えないで 2011.08.01~2012.11.23
第5章 今を生きる 2012.11.24~
著者等紹介
GOMA[GOMA]
1973年1月生まれ。大阪府出身。オーストラリア先住民族の管楽器ディジュリドゥの奏者・画家。1998年にオーストラリアで開催されたバルンガディジュリドゥコンペティションにて準優勝を果たし、国内外で活動。2009年に交通事故に遭い、高次脳機能障害の症状により活動を休止。まもなく点描画を描き始める。2010年に初の個展「記憶展」を開催。2011年に音楽活動を再開。2012年に本人を主人公とする映画「フラッシュバックメモリーズ3D」に出演し、東京国際映画祭にて観客賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょんじょん
40
GOMAさんのディジュリドゥ(アボリジニの管楽器)演奏を初めて聴いたのは今年のすみだストリートジャズフェスティバルのオープニングライブ。プリミティブでシンプルな管楽器から紡がれる音色で、まさに魂の根源的な部分を揺さぶられるような感動を受けました。読んだプロフィールに交通事故から高次脳機能障害となり一時音楽活動を休止、2011年に復活とあり、GOMAさんを調べてこの本に出逢いました。想像を遥かに超えた苦悩と努力、それを支えた家族の愛と力に新たな感銘を受けたしだいです。かざらない文章ゆえに強く心に伝わります。2017/08/29
みどり
5
本業である音楽趣味である筋トレとサーフィン、絵をかく、ヨガでリハビリした著者と著者の奥様の日記。記憶障害の筆者が音楽を体で覚えて復帰するまでの日記。右脳の可能性を感じる2017/01/01
t
5
脳損傷による高次脳機能障害。様々な検査を繰り返し、そう診断されたのは事故から数ヶ月も経ってからのこと。過去の記憶を一部なくし、新しいことも長く覚えていられない。後遺症による痙攣発作も。ご本人も毎日「誰か教えてください」と、どうしたらいいのか悩む毎日。ご家族の葛藤。眠ると忘れてしまう記憶を綴り、「いま」「このとき」を大切に、未来の自分へ言葉を綴る。ページをめくる毎に涙が溢れて止まらなかった。それはGOMAさんが事故にあって障害を負い大変だから、ではない。「いま」「このとき」を生きる姿に感動するからだと思う。2016/11/30
レンコン餅
5
記憶との葛藤を日記につづった本。絶望から少しずつ立ち上がっていくプロセスは、簡単なものではない。奥さんの日記も少し書かれていて忘れられたピースを埋めていく。音楽の力は、凄い2016/08/09
まつけん
4
講演&演奏会をきかせて頂いたディジュリドゥ奏者のGOMA氏の闘病記。交通事故により高次機能障害を抱え、同時にそれまで描いたことのない点描画を描き始める… 記憶障害、注意障害、感情コントロール障害に悩み、怯えながら音楽家・画家としての活動を始める様子が赤裸々に語られています。漠然と知っていた高次機能障害をリアルに感じました。GOMA氏が文中度々記していた「社会貢献」や奥様のあとがきにある「同じ境遇にある人の力になりたい」という思いが形になった一冊。出会えて良かったです。ありがとうございました。2017/12/24