内容説明
「親子愛」の名のもとに、今も奪われていく幼い命…。とまらない児童虐待事件の現実と、背後にある社会病理をえぐった迫真のルポルタージュ。2001年日本ジャーナリスト会議・JCJ賞受賞。
目次
第1章 児童虐待の現実(反抗的だったから;生い立ちが招いた悲劇 ほか)
第2章 虐待を防げなかったのはなぜか?(通報をためらわせる“こころの壁”;乳幼児虐待と保健婦・助産婦の情報 ほか)
第3章 児童虐待防止法とは何か(児童虐待と法律;国会が動きはじめた ほか)
第4章 児童相談所は子どもを救えるか?(立ち入り調査;他機関との協力 ほか)
第5章 残された課題(子どもたちのカウンセリング、セラピー;児童養護施設での虐待 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りんふぁ
1
痛いなぁ。心が痛む。少子化を問われながらも増えていく子ども虐待。性的虐待はさらに分かりづらいだろう。核家族から、片親、また再婚による義父母。多様化した分、繋がりも薄くなりがちで、加害者もまた被害者であるのか。でもね、やはり、大人が子どもを守らないといけないんです。せめて抑止力として働ける存在でありたい。2014/12/21
*花福*
1
読むのがつらいほど衝撃的で悲しい。虐待から救うためには家庭の壁、福祉の壁、法令の壁と何層もの壁を突破しなければならない。幼い命が福祉の「予算」や「人員不足」で落とす事になるのはあまりに悲しすぎる。児童虐待が殺人であるのに軽い処罰であることも疑問だし、戦前の「子供は親の所有物」という考えが今もなお根付いてしまっているのが今の日本。この本は2002年の発行だけど、死亡件数も見つかっていない虐待件数も現在はさらに増加していると思うとやりきれない。2010/08/15
扉のこちら側
1
2002年頃読んだ。タイトルが衝撃的だが、内容はより一層。2010/01/24
MIDUNA
0
エグ過ぎる2016/06/21
ゆかりな
0
人員不足、予算不足、各機関の連携不足。児童虐待が注目されるようになってしばらくたつが、これらの問題はどこまで解決されているのだろうか。2013/07/18