内容説明
アメリカ合衆国最高裁判所の刑事法に関し、公表された諸判断を網羅的に研究し、またはその結果を「比較法雑誌」に発表してきた。今度、書物の形式に改めて、合衆国憲法の修正条項別に、紹介した裁判をまとめることにした。今日まで、書物の形式に纒めうるように整理した紹介分のうち、合衆衆国憲法第5修正The Fifth Amendment to the Constitutionに関連したものが「1」に収められた。
目次
1 黙秘権・自己負罪許否特権(被疑者取調;ミランダ告知の要否;ミランダ違反の毒樹性の有無;黙秘を証言弾劾に用いることの可否;死刑量定手続と黙秘権 ほか)
2 二重危険禁止条項(ミストライアル・ディスミッサルと二重危険禁止条項;危険の発生時期、前の無罪、政府上訴;証拠評価の相違を理由とする破棄後の再度の公判の可否;量刑と政府上訴;再度の死刑量刑手続と二重危険禁止条項 ほか)
3 検察官の裁量とデュー・プロセス(検察官による報復的訴追;有罪答弁;差別的法運用の有無;証拠開示)