内容説明
自由の権威はあらゆる分野、あらゆるレベルで、一方は政治、他方、宗教、家族、文化、経済および環境問題とからする絡み合いを何よりも視点にとらえた、誠実で、他人の身になり心を汲んでなされる、強力な政治を要求する。政治倫理が取り扱うのは、政治が接触し、政治上の諸決定が影響を及ぼすあらゆる生活領域での、責任ある自由の諸前堤と諸次元であるが、同時にまた、罪と救いという根本事実への視点を常に踏まえ、究極的に、政治の領域でも回心が可能であり、だからこそ急務なのである、という福音が告げられるべきである。
目次
第1部 政治倫理(啓示の光に照らして見た政治;政治的責任の地平;政治倫理の可能性と必要性;創造、罪、救済の緊張の場における政治;政治的共同責任になるべく全員が参加するように;世界共同体への途上で)
第2部 地上の平和(平和、約束、賜物そして課題;戦争の呪い;戦争の奴隷状態からの解放;平和研究と平和政策;平和教育;平和の秘跡としての教会)