内容説明
千曲川と犀川が合流する三角地帯の一部をなす川中島。そこに甲州・信濃を席捲した武田信玄、北越の雄上杉謙信の両雄が、興亡を賭けて戦闘すること五たび。朝もやをきり裂いて武田陣営に殺到する越軍、ゆれ動く甲州軍旗、「疾きこと風の如く…」と染めぬかれた文字がおどる。総勢３万騎。世にこれを川中島の合戦といい、山本勘助なる甲州軍師、壮烈なる討ち死を遂げたという―。
目次
第１章 戦国の花開く（信玄、１６歳の初陣；信玄に仕えた曲淵庄左衛門異聞；山本勘介は実在した；塩尻峠の戦い―信濃経略；信玄の３人の腹心；信玄の軍団、軍道、野戦病院）
第２章 疾風武田軍団（川中島の合戦のクライマックス；信玄を取り巻く１０人の異臣；信玄の人生訓・積水〈翠〉寺物語；疾風武田忍法；合議制の信玄と独裁型の謙信；武田三代非情の輪廻）
第３章 もし信玄が病死しなかったら（野望むなし巨人逝く；信玄上洛の道をたどる；もし信玄が病死しなかったら；信玄の金山開発と埋蔵金の謎；伝説・武田三代；緑の天目山―武田氏滅亡の地を訪ねて）
