内容説明
第二次世界大戦で戦いを繰り広げた両陣営、枢軸国と連合国。米英ソを中心に世界の国の過半を占めた連合国に対し、枢軸国には日本、ドイツ、イタリアとその他数カ国、そして少数の諸勢力が名を連ねた。本書では、よく知られている日独伊を除いた各枢軸国・枢軸側諸勢力について解説するとともに、その辿った運命―多くは悲劇を紹介する。
目次
欧州編(西欧;北欧;南欧;東欧;ユーゴ;ロシア;コーカサス)
アジア編(極東アジア;東南アジア;南アジア)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
19
★★★ 第二次世界大戦時のヨーロッパの状勢を 枢軸国との関係を中心に解説。ドイツの強さとソ連、英国のえげつなさが凄い。それにしても、つい100年ほど前なのに まるで戦国時代のよう。日本人と安全保障の考えが違うのも納得できる。下品なイラストは無い方がいいな。2020/07/08
印度 洋一郎
5
歴史的には「世界を敵に回し」等と書かれる枢軸陣営の、"中心勢力の日独伊以外"の同盟国や協力した各国の勢力を網羅した、もう一つの第二次世界大戦史ともいえる内容。今となっては何故この国々が敗者の側についたのか?と思うかもしれないが、リアルタイムでの枢軸陣営は世界を二分する一方の雄でもあった。その状況下で、自国の利益を求めたり、枢軸国の圧力に抗しきれず、それぞれの利害と思惑で参戦した国々の去就は、翻弄されて滅びていく哀しいものもあれば、綱渡りのように敵と味方の間を生き残る強かなものもあり、正に歴史の教訓だ2018/08/19
のりっく@泡沫戦史研究所(ワクチンうってもマスク・手洗い・うがい励行!)
5
「MC☆あくしす」誌に10年以上にわたり連載された「枢軸の絆」が、書き下ろしを加えて奇跡的に単行本化されました。イラストは美少女系ですが、内容自体は非常にマニアックで、なぜ彼らが枢軸側に就くことになったかの経緯と、敗戦により辿った悲惨な運命がわかります。第2次世界大戦を枢軸側で戦った国や勢力のうち、日独伊以外の「その他大勢」の辿った運命は如何に?2018/03/03
あーてぃる
2
まず言っておこう、真面目な本である。見た目はどうあれ。 あの戦争での日独伊”以外”の枢軸側の悲惨さ(いやもう著者がまえがきでそう言っちゃってるから)を非常によくまとめた本である。 「MC☆あくしず」という雑誌に連載されたものだが、残念ながらこの雑誌を知らなかった。 帯に満州国、フィンランド、ユーゴ諸国とあるが、その収録数なんと40ヶ国・勢力に及ぶ。 欧州編アジア編と国毎にそれぞれの戦争の開始から終戦について書かれている。 参考文献も載っている。さらに、アングラに精通していると楽しさ倍増な本である。2019/09/08