感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろまによん
6
よく言われる通説をなんとなく信じていると、あの戦争の本質っていうのは見えてこない。第二次大戦を「日独伊ファシズム国家」と「自由主義英米諸国」の対決だと思っている人は多数派ではないだろうけども、そういうファンタジーみたいな歴史観を持っている人にぜひ読んでほしい。戦前の日本を独裁国家みたいに言う人がたまにいるけど、なんで独裁国家の首相がすぐ責任とって首相辞めちゃうんですかね……。むしろ独裁国家だったら、あそこまでひどい敗戦にならずに済んだのに。知らないことも結構あって、すごく楽しめた。この著者の本は非常にいい2018/04/22
鈴木
4
タイトルの通り、太平洋戦争についての通説のうち、大きな誤解がされていることを取り上げて、実際はどうだったかを教えてくれる本。 勉強になった。やはり歴史はちゃんと学ばないといけないと改めて思った。現代の日本にとって最も重い歴史的出来事の事実を正しく知り、教訓を抽出して、未来に生かさない訳にはいかない。これだけの重い出来事の教訓を生かさないってもはや罪のレベルだと感じた。バイアスを掛けることなく自分の頭でしっかり事実を理解して、教訓を自分の頭で整理しようと思った。2019/07/31
turutaka
0
おおむね知っていることであったが、ゾルゲ事件に象徴されるコミンテルンの暗躍については、興味深かった。ここは自分でも深掘りしてみたい。 前半部分、つまり開戦までの道のりについてはなかなか視点が良いのだが、後半のゼロ戦や大和を褒め出すあたりから「?」がつく。技術がすごいのと設計、または用兵思想が高いのは別なのよ。3000km飛べることは確かにすごいけど、1500km飛んで空戦して帰ってくるのは現実的じゃないでしょ? 負けたのはそういう「思想」レベルの積み重ねなんですよねぇ2022/10/11