内容説明
故国キューバから追い出された文学研究者のフェルナンド・テリーは、19世紀の詩人ホセ・マリア・エレディアの「回想録」にまつわる情報を得る。一時帰国したハバナで「回想録」の手がかりを探すフェルナンドは旧友たちと再会し、自分を亡命に追い込んだ裏切り者の存在を見つけようとするだが…。キューバ独立運動にまつわる事件をミステリー仕立てに描き出す傑作長編。
著者等紹介
パドゥーラ,レオナルド[パドゥーラ,レオナルド] [Padura,Leonardo]
1955年、キューバのマンティーリャ生まれ。ハバナ大学で文学を専攻、文学雑誌や新聞の編集に携わり、1990年から探偵小説の執筆に取り組む。「マリオ・コンデ警部」のシリーズによってキューバ国内で名を知られ、シリーズ第三作『仮面』(1995年)でカフェ・ヒホン賞を受賞。以後、スペインの出版社から長編小説の刊行を続けている。『犬を愛した男』(2011年。邦訳、水声社、2019年)はスペイン語圏全体で大ヒット作となった。2015年にアストゥリアス王女賞受賞。現在もマンティーリャで執筆活動を続けており、歴史小説『異端者』(2013年)、『透明な時間』(2018年)などで好評を博し続けている
久野量一[クノリョウイチ]
1967年、東京生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専攻はラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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