内容説明
最高の英雄詩を書くのにふさわしい題材、ふさわしい文体とは何か?ホメロス、ウェルギリウスから当時流行の騎士物語までを例に、アリストテレスによる原則を念頭におきながら最良の技法を探求する。“本当らしさの追求”を目指す古典芸術の前提のもと、ルネサンスを代表する詩人が詩作の方法を解き明かした創作論。
著者等紹介
タッソ,トルクァート[タッソ,トルクァート] [Tasso,Torquato]
1544年、イタリア南部のソレントに生まれる。1595年没。詩人。父にしたがってイタリア各地の宮廷を渡り歩いたのち、1565年からフェラーラのエステ家に仕え、詩作により名声を高めるものの、自作への批判、フェラーラ公との関係の悪化等から心身に変調をきたして奇行に走り、7年に及ぶ軟禁処分を受ける。解放後は各地の君主・貴族のもとに身を寄せながら創作を続け、ローマにて死去
村瀬有司[ムラセユウジ]
1969年、静岡県焼津市に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。現在、京都大学大学院文学研究科准教授。専攻、ルネサンス期イタリアの詩と詩論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。