内容説明
ヌーヴォーロマンの旗手であり、実験的な文学を世に出してきた作家による自伝でありながら、自らの作品について文学観を赤裸々に語る、ロブ=グリエ自身によるロブ=グリエ。幼少期の思い出から、デビュー作『消しゴム』執筆時、作家になってからの講演旅行まで、さまざまな自伝的回想と幻想的なフィクションの織り交ぜられた、知られざるロブ=グリエの世界!
目次
七年後の反復/コラントとはだれだったか?/彼は何しにわが家に来たのか?/八〇年代の反‐知性的な反動
自分について語る/理論はすり減り、硬直する/作者という概念
なぜ私は書くのか?/私はここで一つの冒険に身を投じる
オー=ジュラ対大洋/海の悪夢/ブルターニュでの子供時代
ガッサンディ通りの夜の亡霊
小説と自伝/断片にケリをつける/不可能な物語/テクストの操作子
これは虚構だ/恐怖/『インド物語集』とブルターニュの伝説/慣れ親しんだ幽霊たちの存在
コラントとトリスタン/小説の登場人物たちもまたさまよえる魂であり、そこに彼らの非現実性が生じる
コラントが私の父を訪ねる/「黒の館」/夜の音/岩石からする鈍い音
ケランゴフの家と地下の石油タンク/祖父カニュ/イメージとかけら(カラス)/物語を作り上げる
歴史的過去と死/サルトルと自由/新しい小説―この瞬間、内なる闘争〔ほか〕
著者等紹介
ロブ=グリエ,アラン[ロブグリエ,アラン] [Robbe‐Grillet,Alain]
1922年、フランスのブレストに生まれ、2008年、カーンで没した。ヌーヴォー・ロマンを代表する作家であり、映画監督でもある
芳川泰久[ヨシカワヤスヒサ]
1951年、埼玉県に生まれる。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学文学学術院教授。専攻、フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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