内容説明
オリジナルが消滅した時代に模倣再現的な表象のコードとヒエラルキーを放棄し、イデーの純粋な描線=エクリチュールによる“共同体”を作り出すことを夢見たマラルメ。詩を未来の宗教に変え、出現と消滅とを分節化するフィクションの力とは何か。稀代の哲学者による透徹したマラルメ読解の白眉。
目次
詩句という泡(真白なる心やり)
神秘の詩学(神秘を語るいくつかの言葉;夢の舞台;虚無から無に等しいもの;フィクションという方法;詩の扇)
霊的心情の頌歌(世紀の宗教;神性についてのふたつのテーゼ;詩人と労働者;音楽的な宗教;神ワーグナー―詩、音楽そして政治)
書物の義務(思考としての詩―世紀の物語;音楽、ダンス、詩―「ミメーシス」の円環;真正な紙葉)
付録 マラルメ詩文抄
著者等紹介
ランシエール,ジャック[ランシエール,ジャック] [Ranci`ere,Jacques]
1940年、アルジェ生まれ。哲学者。パリ第八大学名誉教授。アルチュセールに師事するもその後訣別。政治哲学、文学批評、美学など幅広い分野で活躍
坂巻康司[サカマキコウジ]
1967年、埼玉県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(パリ第八大学)。現在、東北大学大学院国際文化研究科准教授。専攻、フランス文学・比較文学
森本淳生[モリモトアツオ]
1970年、東京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(ブレーズ・パスカル・クレルモン第二大学)。現在、一橋大学大学院言語社会研究科准教授。専攻、フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 皇位継承の古代史