出版社内容情報
新選組研究が進むにつれ、常識だった「試衛館」は造語であったことなど様々なことが判明。新選組の新たな側面を明らかにする
内容説明
新選組の名をとどろかせた「池田屋事件」。では、あの池田屋は京都三条に本当にあったのか―。近藤勇をはじめ土方歳三や沖田総司が汗を流した天然理心流道場「試衛館」。もし道場名が試衛館という名でなかったとしたら―。近藤狙撃地点の謎、新見錦の変名など、史料を読み込んだ中から見えてくる新選組の「虚」と「実」。
目次
近藤勇の道場は「試衛館」ではなかった
『浪士姓名簿』に見る京都残留十三人の「身上書」
近藤勇が京都で初めて書いた手紙があった
新見錦が「錦山」と呼ばれていた謎が解けた
近藤勇を驚かせた養父・周助「大病」の嘘と真実
殺害されたはずの佐々木愛次郎は生きていた
八月十八日の政変で御所に出動した「真浪」とは何者か
新選組激闘の地「池田屋」を突き止める
伊東甲子太郎の道場は江戸のどこにあったのか
西本願寺への屯所移転日がついに特定された
炎暑対策を試みた鬼の副長の配慮
近藤勇が狙撃されたのは「墨染」ではなかった
仙台城下での土方歳三の宿が明らかになった
著者等紹介
菊地明[キクチアキラ]
1951年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。幕末史研究家。主に幕末をテーマとした著作活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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詩音
5
新選組がらみの本はかなり久しぶり。中学生の時、めちゃめちゃはまったなあ、と、懐かしく。あの頃当たり前だと疑いもしなかったことに、焦点をあてているのがこの本。そうそう。研究とは通説に疑問をはさむところからはじまる。そういう意味では、研究書とも言えるが、なんとも読みやすい。周助先生の仮病?はかなり笑えたが、会津藩公用方からの謝罪をもらった老先生の反応が気になる。 2018/11/06
金吾
2
△新資料により通説を覆すのは凄いと感じますが、いかんせん内容が細かい部分すぎて通説もよく知らない話ばかりでした。少し残念です。2020/01/05