内容説明
100年に一度の転換期を迎える自動車産業。クルマのエレクトロニクス化、部品・設計の標準化、安全と環境技術、自動運転といった技術革新を、欧州メーカーが主導している。メガ・サプライヤーを育成し、新興国を囲い込んで世界標準を形成し、グローバル市場を圧倒しようとする欧州自動車戦略の脅威。不正問題で停滞するVWが復活し、再攻勢をしかけたとき、はたして日本メーカーは太刀打ちできるのか―。自動車産業を取り巻く重大トレンドと、今後を読み解く。
目次
第1章 岐路に立つ日本の自動車産業
第2章 データで読み解く7大市場の行方
第3章 メーカー&サプライヤーの業績と戦略
第4章 本命なき次世代エコカーの環境技術
第5章 自動運転車時代の安全技術
終章 自動車産業の未来
著者等紹介
中西孝樹[ナカニシタカキ]
オレゴン大学卒業。山一證券、メリルリンチ証券、JPモルガン証券株式調査部長等を経て、2013年にナカニシ自動車産業リサーチの代表に就任。米国Institutional Investor誌、日経ヴェリスタの人気アナリストランキングで6年連続第1位に選ばれた自動車アナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふろんた2.0
12
自動車業界の人必読の1冊。未だに昔はよかったとか言ってるおじさんこそ読んで欲しい。2016/01/02
トラッキー
3
ハイブリッドとか電気自動車とか自動運転とか、車の世界が大きく変化しているとは感じていたけれど、生産方式や設計、系列や下請けまで、見えないところで未来の覇権をかけて熾烈な地域間、企業間の争いが進行しているとは驚きでした。しかもフォルクスワーゲンの問題や通貨危機で弱いと思っていた欧州メーカーが官民一体で着々と地歩を築きつつあるとはビックリポンです。日本車メーカーがんばれ!2016/04/12
takao
2
ふむ2022/11/01
わお!
1
《目標》 自動車業界を浅くでも良いので把握する。《感想》■自動車の各国市場、技術の将来の方向性、各ブランドの歴史・文化・販売状況などが簡潔に纏められており、業界の地図を思い描くにはとてもわかりやすい本。《抜粋》■日本の新車市場は500万台。■部品メーカーの優劣は「統合システム(複数の部品機構と制御ソフトの組み合わせ」の提案力で決まってくる時代に。■ハイブリッド車の燃費等に関する経済合理性は8年で回収できるレベル。■電子制御システムを多用するクルマは、もはやエレクトロニクス産業。2017/02/23
Gordon
1
前半は世界の自動車業界の変遷(主に90年代以降)と勢力図の解説、各メーカーの業績、動向のレポート(VWの不正問題も問題も既に取り上げられている)。後半はエコや自動運転など、先進技術の行方について、国内メーカーへの警鐘も交えて提起されている。 メカトロニクス技術は長い時間を要して熟成されるが、猛烈な勢いで押し寄せるエレクトロニクス化への転換期を迎えているという点は、グーグルの台頭、最近のモーターショウ出展などを見ても明らかであり、説得力がある。今後の日本経済をも占うまさに旬な内容。2016/01/05
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