内容説明
会社をクビになった青野が再就職したのは…なんと、秘密結社!?業務内容は、ボスからメールで下される指令を実行するのみ。ストーカー事件、誘拐事件、空き巣事件。それぞれの事件がひとつにつながり、そして―。選考委員絶賛のユーモア・ミステリー。第11回『このミス』大賞優秀賞受賞作。
著者等紹介
新藤卓広[シンドウタカヒロ]
1988年、宮崎県宮崎市生まれ。中央大学法学部卒。現在、公務員。『秘密結社にご注意を』で第11回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けい
67
多人数の視点、前後する時系列、伏線をばらして配置しスリリングな展開へ。やがて一見バラバラな展開が一つ共通な流れに繋がって面白かった。登場人物のキャラクターも変人大集合みたいになっていました。伊坂幸太郎ばりの展開だったんだけど、丁寧に伏線を回収するあまりスピードが若干鈍ったのが残念でしたが、最後の最後の伏線の回収は非常に良かった。「このミス」のシリーズは面白い、今作と同時期の大賞作品「生存者ゼロ」は是非読みたい。2013/07/26
さっこ
62
2013年の「このミス大賞」優秀賞作品。勝手に上司の不倫を調査してストーカーに間違えられ会社を首になった青野が再就職した会社は秘密結社だった。いろいろな人の視点で話が展開し時系列も変わるので最初は忙しかったかな。それでも伏線は全て回収して面白かったです。最後のエピローグが心に沁みました。2019/12/15
おかむー
51
「一見無関係な事件が終盤に繋がり最後に驚愕の真相が…」なんか他でもみたなこのあらすじ(笑)。こういう作品はいかに最後の仕掛けでひっくり返しつつキッチリ収めるか、そして繋がりの見えない序盤に読者を掴む吸引力を発揮することがポイントである。この作品の場合、主人公青野にまず魅力がなく「気になったことを調べずにいられない」という唯一の特徴以外はただ状況に流されるのみ。あいみ、大東、三浦、の三人もキャラが立つのは中盤以降、『秘密結社』という看板も奇をてらっただけにしか見えなかったなぁ。『もっとがんばりましょう』2014/04/24
やも
49
2013年このミス優秀賞受賞作。読み始めてすぐに主人公の青野のキャラに引き込まれた。切り替えの早さとユーモアと旺盛な好奇心、このキャラ設定いいね(。•̀ᴗ-)バラバラだと思ってた3つの話が交差して話が進むんだけど、途中まではちょっとややこしや!なんとかついていけた😆💦後半はパズルのピースをはめていくように細かい伏線もしっかり回収✨ただの個性だと思ってたキャラ設定も伏線だったとは!スカしたへりくつな会話がけっこー出てくるけど、著者さんは伊坂幸太郎のファンなのではなかろうか😁正義の味方のお話でした✨★42021/10/31
風里
43
ありきたりな設定でも、視点が変わることで話のテンポに弾みがつく。話が前後する辺りは読みづらいが、キャラのせいか引き込まれる。このミス大賞だけど、あまりミステリーぽくはなかった。2013/07/03