内容説明
若くしてやり手の検事・黒田慎司は高校時代に一人の転入生と出会う。―麻見隆一。ほとんど学校に来ず、様々な黒い噂が囁かれる謎めいた同級生。麻見は生徒の間で畏怖と羨望の的だった。そんな麻見と、黒田はある事がきっかけで親しくなっていき…?
著者等紹介
砂床あい[サトコアイ]
第三回ビーボーイ小説新人大賞・佳作受賞。2009年2月にビーボーイノベルズ『情愛と不埒のトリム』でデビュー
やまねあやの[ヤマネアヤノ]
1999年に小説挿絵でデビュー。2000年に『異国色恋浪漫譚』にてマンガ家としても作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雨蛙
11
麻見の高校時代の話。一見住む世界が違うかに見える黒田との接点が分かる。麻見視点で秋仁への気持ちが書かれているのもいい。2017/07/28
beniko
8
コミックスのスピンオフでのノベライズ第2弾。飛龍はあまり興味ないので第1弾は未読。こちらは麻見様の過去ということで♪麻見の生い立ちや謎が明かされるわけではないが、本編でも出てきている黒田との間にあった経緯が分かっただけでも非常に満足。話の前後がコミックスの内容とつながっていて、秋仁救出に向かう前と後の麻見の心情が、文章なだけにコミックスよりも丁寧に描かれていて、それがとてもよかった~。そこの部分だけ何度も読んで楽しんだ。小説は160ページ程度で短いのが残念。2017/06/25
まかろん@大人腐乙女
8
コミコミスタジオ特典付きゲット☆原作の連載止まっちゃってるけど、レギュラーで出て来た黒田氏と麻見さまの出逢い編。そりゃあったんでしょうよ、という若かりし頃の麻見さま。ちょうど、裏と表と道を決めるときだったのね。欲をいえば、高校生だと正直『出来上がっちゃってる』ので、中学生とかも読みたかったけど、秋仁とも絡めるとなると仕方ないのかも。香港事件からその後バイオレンスイチャラブな2人だけど、1話を読み返すと麻見さまの残虐性極まりない。愛に発展して良かったです。2017/01/22
蓮
7
表と裏、対極の黒田と麻見の過去繋がり編。黒眼鏡でエリートまっしぐらな黒田と籍だけはあるものの登校していない麻見。麻見が黒田を助けた事で友情が生まれ親しくなっていく過程をじっくり堪能。麻見がアルバイトぉ?手料理だって⁉なんとも貴重な物を見てしまった。麻見にとって黒田と過ごす時間が当時の輝きだったのかも。黒田の受けた酷い凌辱への怒りと反撃は今と変わらない。麻見が表から裏の社会へと踏み出す一歩が切なかったわぁ。秋仁を飛龍から無事に奪還、クルーザーで語られた心情、タラップで彼の手をとった時の気持ち。→続く2017/02/08
stella
6
黒田との過去の関わりや麻見の背景を少し覗けた事も面白かったけれど、何より、彼の秋仁への気持ちにちゃんと深い愛や、秋仁を守り抜くという覚悟があるって事が、麻見の直接の心情描写としてはっきり語られていた点が個人的に何かとても意外で、嬉しい。本編の描写でも麻見のそういった気持ちはもちろん的確に伝わって来ていたけれど、文章だとまた違うと言うか。とにかく、麻見の視点から見た秋仁というのがとても新鮮でした。クルーザーでのあの出来事をこんな風にまたなぞれるとは思わなかった。2017/01/24