内容説明
メディチ家、三井越後屋、A&P、フォード・GM、ジレット、ゼロックスから、ペイパル、クアルコム、キックスターター、ズーリリー…。先駆者たちの栄枯盛衰のダイナミクス。
目次
序章 お金にまつわる5つのビジネスモデル革新
第1章 ビジネスモデルとは何か?
第2章 近代ビジネスモデルの創生期(1673~1969)
第3章 近代ビジネスモデルの変革期(1970~1990)
第4章 世紀末、スピードとITによる創造期(1991~2001)
第5章 リアルを巻き込んだ巨人たちの戦い、小チームの勃興(2002~2014)
第6章 どうビジネスモデル革新を起こすのか?
補章 今、日本から世界に挑戦できること
著者等紹介
三谷宏治[ミタニコウジ]
K.I.T.虎ノ門大学院教授。早稲田大学ビジネススクール・グロービス経営大学院客員教授。1964年大阪生まれ、福井育ち。東京大学理学部物理学科卒業。INSEAD MBA修了。ボストンコンサルティンググループ勤務ののち、アクセンチュア勤務。03~06年にはアクセンチュア戦略グループの統括を務める。現在、社会人教育の他、大学・高校・中学・小学校での子ども・保護者・教員向け教育を中心に活動中。永平寺ふるさと大使、放課後NPOアフタースクール、NPO法人3keys理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろき@巨人の肩
58
Audiobookにて。経営戦略の拡張フレームワークとしてビジネスモデルを定義し、売り方・作り方・資金・儲け方の四要素で成功企業の系譜を俯瞰できた。企業成功には、技術イノベーションと他社を差別化できるビジネスモデルが必須、また企業ライフサイクルを通すとポジショニング・ケイパビリティ両戦略が必要と理解した。GAFAを筆頭とする現在のプラットフォーマーはビット世界での成功者であり、これからはアトムの世界・モノづくりが主戦場となる。その中で日本が再興するには、知の余剰を活かすヒトのつながりを作っていけるか。2019/05/02
いたろう
44
メディチ家の昔から時代時代で生まれた新たなビジネスモデル。読み物として楽しいビジネス書であり、ターゲット(顧客)、バリュー(提供価値)、プロフィット(収益の仕組み)、オペレーション/リソース(ケイパビリティ)の切り口で、そのモデルの新規性のポイントが見えてくる。興味深いのは、革新的なビジネスモデルを生み出した企業が必ずしも最終的な勝者になっていないこと。果実は他者に刈り取られ、勝ち組もいつしか敗者に。現在では、ビジネスモデルの競争優位の持続期間はたかだか10年弱と。ビジネス環境の変化は激しさを増している。2014/11/26
おさむ
38
前作の「経営戦略全史」より抜群に面白い理由は、ホンダ、トヨタ、セブンイレブン、任天堂、SoftBank等名だたる日本企業の実例が登場するから。特に1990年以降のIT化で加速した世界的なビジネスモデルの変化が興味深い。フリーミアムやロングテールという概念を生み出したクリス・アンダーソンの慧眼に納得。知財専業サービスのクアルコムのような道こそが日本企業の生き残り策なのかもしれないな、と感じました。2016/03/06
壱萬参仟縁
31
用語の変遷、イノベーションの歴史(表紙見返し)。ゴシ太本。脚注部分に資料も散見。ビジネスモデルとは、旧来の戦略枠組みを拡張するための概念セットで、目的は多様化・複雑化・ネットワーク化の対応(49頁)。ジレットの替え刃モデルの応用は広く、プリンターのインク、スマホ、ネスプレッソなど現代でも展開されている(102頁)。ベゾスのAmazonは、日本と違い本の再販制度がないアメリカでは定価で売れるテール商品は儲かる(211頁~)。2015/01/21
ふ~@豆板醤
27
3。大学の教科書みたい。ビジネスモデルの歴史をわかりやすく解説している本。為替手形やクレジットカードから、FacebookやAmazonまで。学生時代読んでたらもっとワクワクしたかも。。2017/05/05