出版社内容情報
Brian Fagan[ブライアン ファーガン]
著・文・その他
内容説明
考古学の魅力と現代までの歩みを世界先史学の権威がやさしく語る、イェール大学出版局「リトル・ヒストリー」シリーズ。世界各地での驚異的な発見をしてきた偉大な先駆者たちの胸おどる知的探求の物語を追う。
目次
「うしろ向きの好奇心」
ロバとファラオ
古代エジプトを読み解く
ニネヴェを発掘する
粘土板とトンネル掘り
あばかれたマヤ
斧とゾウ
大きな転換点
三つの時代
凍てつく石器時代の狩人たち〔ほか〕
著者等紹介
フェイガン,ブライアン[フェイガン,ブライアン] [Fagan,Brian]
考古学者、人類学者、作家。ケンブリッジ大学ペンブルツク・カレッジで考古学と人類学の博士号取得。アフリカ、いまのザンビアでの博物館勤務などを経て、カリフォルニア大学サンタバーバラ校で2003年まで36年間、教授として人類学を教える。現在は研究と執筆活動に専念
広瀬恭子[ヒロセキョウコ]
出版翻訳者、ニュース翻訳者。国際基督教大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
76
考古学者の人生、遺跡や遺構が発見されてからの経緯などを紹介しています。考古学の座学の講義で学んだ事や本で読んだ事などが懐かしく、思い出されました。やっぱり、シュリーマンは良くも悪くも考古学上では有名なのですね。しかし、水中考古学やアンコールワットでの調査、ドローンや3D技術などの技術を応用した考古学技術など、知らなかった事もあり、新鮮でした。2019/05/26
ようへい
10
考古学といえば、インディ・ジョーンズと吉村先生ぐらいしか思い浮かびませんが、かつての墓泥棒が学問として洗練されていくダイナミズムがとても印象的でした。この道具を使っていた人は何を思い何を考えていたのだろうか、と思いを馳せれば、そういった人たちが歴史そのものなんだと気づかされます。文系で最も研究費の大きい研究分野は考古学だったような気がします。「泥棒じゃなくてトレジャーハンターだ」とのたまっていたロック氏には、リメイク版の際には考古学者と名乗っていただきたいものです。2021/08/05
海星梨
9
興味はあるから借りてきたはずが、なかなか眠くなるわ目が滑るわで実はそこまで興味がないことが露見。全体像把握が苦手マンなので、個々の事例の詳細を読んだらまた違うかもしれん。どの学問史も欧州のエゴから始まるからちょっと読むの辛いよな……とか思いつつ。2024/01/22
樽
5
Kindle Unlimited 文献のない古い出土品からストーリーをひねり出すのはものすごく楽しそうだ。技術が高度になっても、根っこにある好奇心は変わらないんだろう。2022/10/23
Mentyu
4
考古学史を入門として伝える時に、海外ではどのような切り口で語られることになるのかという観点から読み進めた。訳者も書いているように、日本考古学は一切出てこない。日本では派手な出土品が諸外国と比べてないに等しいので、発見史で注目を浴びないのは当然であるものの、学問の発展史でも顔を出さないのは残念なところ。これは日本の考古学者が世界に発信しないからとも捉えられるが、よく言えばガラパゴス化、悪く言えば、世界の考古学に寄与しない、国内向けの行政実務の体系になっているのが日本考古学の現実というのはあるかもしれない。2024/04/29