内容説明
揺蕩う国際法―その現在を俯瞰する。坂元茂樹・薬師寺公夫両先生、古稀記念論文集1。わが国の国際法学を牽引し続けている坂元茂樹・薬師寺公夫両先生が古稀を迎えられたことを記念し、両先生との関わりの深い研究者たちが集結した。そうして編まれた本論集は、国際法の幅広いテーマを包括した全2巻・9部構成・53論考を編纂・収録した比類なき大著となった。国際法の緻密な理論とそれに係る実際的側面の双方を捉えることに妥協しない両先生の古稀を記念するにふさわしい、野心に満ちた珠玉の論集である。
目次
総論(現代国際法の変容とその意義;個別化への対応としての国際法の一般化 ほか)
法源・条約(動態的プロセスとしての慣習国際法―その変更をめぐって;慣習国際法の形成論―ILCの作業についての国家意見を素材として ほか)
機構・経済(国連と「市民社会」;国連における行政裁判所制度の確立 ほか)
海洋(国連海洋法条約第121条3項をめぐる国家実行とその類型化;海洋境界画定前の共同開発交渉の意義は何か―東シナ海から南シナ海へ ほか)
南極・宇宙(南極の環境保護と日本―現状と課題;宇宙資源の利用における国際法上の制約―宇宙空間専有禁止原則の観点より)