内容説明
世界システムにおけるグローバル化は、各国の社会を「包摂型」から「排除型」へと移行させる契機となった。グローバル資本の労働者抑圧、ジェンダーやエスニシティによる差別、自然環境の破壊、という「負の側面に」当事者たちは「反システム運動」を組織して対抗してきた。本書は、世界システムにおける上昇移動に伴う「中核性」と、伝統を保持する「周辺性」が共存する「半周辺」マレーシアを事例とする、「反システム運動」の理論的・経験的な実証研究である。
目次
グローバル化と社会運動
半周辺マレーシア―その道程と現在
第1部 民族解放運動(ポストコローニアルを生きるものたち―民族解放運動としてのHINDRAF;インド人による民族解放運動の社会的背景;半周辺と社会主義―マレーシア社会党のジレンマ)
第2部 労働運動(なぜそんなに弱いのか―労働運動を規定するもの;「周辺性」を担う移民労働者―その組織化と援助活動;市民運動における労働運動の位置―連携は可能か)
第3部 新しい社会運動(半周辺における環境保護運動―反ライナス運動をめぐる問題の布置;環境保護運動における主体特性―なぜ華人は主体化するのか;環境保護運動と「周辺性」―多国籍企業とレア・アース産業)
結びにかえて
著者等紹介
山田信行[ヤマダノブユキ]
1960年生まれ、駒澤大学文学部教授。専攻、労使関係、世界システム。東京大学教養学部卒、東京大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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