内容説明
30歳でうつに襲われ、40歳であわや自殺未遂、42歳で躁に転じて大わらわ…。奇才・中島らもが波乱万丈・奇想天外の躁うつ人生を綴る。
目次
1 “それ”は突然やってくる
2 抗うつ剤でタリラリラン
3 うつの捲土重来
4 曇り、のち突然、躁
5 躁はまだまだ止まらない
6 上手な心の飼い慣らし方
終 予後は視界良好
対談 「うつ」との時間無制限一本勝負―中島らもVS.芝伸太郎(精神科医)
著者等紹介
中島らも[ナカジマラモ]
1952年、兵庫県尼崎市生まれ。大阪芸術大学放送学科卒業。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)をそれぞれ受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
91
5年ぶりに再読。うつ、躁病のこと。薬のこと、お酒のこと。医者や薬との上手な付き合い方。最後は精神科医との対談も載っている。中島らも氏の小説を読んでいるとあきらかに躁状態で書かれたと思われるものや、その逆のうつ状態に書かれているのではないか思わせるものがいくつかの作品で気がつく。心が雨漏りする日というのはたぶん鬱状態に書かれたものではないか。お酒のことは「人と一緒に楽しく飲む酒ではない。ただ酒のための酒」と書いているのが自分にも思い当たりがあった。なってみなくちゃわからない。2019/07/18
みゃーこ
79
薬、お酒、作家業という職業病…のたうちまわりながら生きた、血反吐吐きながら生き表現した人だと思った。2013/05/25
寛生
50
【図書館】壮絶な人生だったんだろうな。なぜか何度も"That's crazy!"といいながら、腹を抱えて大笑いをし読み進んでいったが、その裏には孤独で誰にも理解されることがない悲壮があったのではないかとも想う。しかし、その悲劇をこんなに喜劇なカタチにしようと書き残して行った彼の闘った命はすごいとしかいいようがない。失禁したり意識を失ったり、アル中から抜けきれず・・自らがボロボロな中、ホームレスを助けたり、何とか自殺をせず一日でも生き延びようとする彼の姿に胸を打たれた。2013/12/29
b☆h
38
知り合いに勧められたエッセイ。名前は知ってたけど、初読み。うまい感想が思いつかない。破天荒な人、という印象が残った。偏りはやっぱり良くないな、とも。2023/06/17
ばんだねいっぺい
29
再読。前、読んだときと違う視点で読めている気がする。感情に訴えかけてくるところが違う。大変だったなぁ。らもさん。2023/10/10