内容説明
「五木の子守唄」で知られる熊本県五木村。一九六六年、日本三代急流の一つである球磨川の支流、川辺川に九州最大級のダム建設計画が持ち上がった。完成すれば五木村四六五世帯が水没する。村民の反対運動、法廷での闘争を経て村は疲弊。離村する住民が増えるなか、村は苦渋の決断でダム反対の旗を降ろした―。自治体の存続、治水、利水、公共事業のあり方、そして環境問題…複雑に錯綜する問題のはざまで苦悩する五木の人々。その肉声をつぶさに拾った連載「五木日記」に続編の連載を加え書籍化。巨大ダムは未だ建設着工をみず、三九年の歳月が流れた。
目次
1 火鉢のまわりで
2 シャクナゲ咲く里
3 マダラあふれる川
4 木遣り唄響く里
5 山の力を信じて
続・五木日記―二〇〇一年九月
五木から―二〇〇二年六月‐二〇〇四年十一月
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