出版社内容情報
「無」は、大きな驚きと可能性に満ちている
ビッグバン、真空、プラセボ、絶対零度、0……
イアン・スチュアート、マーカス・チャウンなど、英米の第一線の科学者とサイエンスライターが、最新の知見を基に、、「無」の力と可能性を解き明かす科学ノンフィクション。
かつて「(無)Nothin」という概念は、あまりに簡単で当たり前のものだったため、私たちは「空」や「非存在」の大きな可能性について気づいていませんでした。しかし、一部の科学者たちは、この数世紀の間に、それが世界を理解する上でとても重要な概念であることを明らかにしてきました。
絶対零度、偽薬(プラセボ)、閃き、超伝導、真空、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)、時間の始原(ビッグバンの前の時間)--これらは、すべて、無という概念の異なる局面です。無の世界は、私たちが近づけば近づくほど大きくなります。なぜ、ある動物たちは、終日何もしないのでしょうか。私たち人間が何も考えていないとき、脳の中では何が起こっているのでしょうか。
イアン・スチュアート、マーカス・チャウン、ポール・デイヴィーズス、マイケル・ブルックス、ナイジェル・ヘンベストなどを含む、英米の第一線の科学者、科学ジャーナリストが、最近の知見を基に、宇宙論や物理学から、数学、脳科学、医学、生物学、心理学までの多岐のジャンルにわたって、「無」が持つ力と可能性を明らかにしています。読者の常識を変える、科学ノンフィクションの傑作です。
目次
はしがき
第一章 始まり
ビッグバン マーカス・チャウン
脳の秘密の生活 ダグラス・フォックス
ゼロからヒーローへ リチャード・ウェッブ
自己治癒 ジョー・マーチャント
第二章 謎
時間が始まったとき ポール・デイヴィーズ
プラセボのパワー マイケル・ブルックス
スペースの無駄遣い? ローラ・スピニー
薄れていく意識 リンダ・ゲッディーズ
第三章 すべてを解き明かす
虚空から現れる パー・エクルンド
何もしないのに忙しい ジョナサン・ナイト
穴の話 リチャード・ウェッブ
空虚へ ナイジェル・ヘンベスト
ゼロ、0、零 イアン・スチュアート
第四章 驚き
真空の荒れ狂う動き ポール・デイヴィーズ
精神が肉体を攻撃するとき ヘレン・ピルチャー
天空の地下鉄に乗る イアン・スチュアート
詰まった真空 デイヴィッド・ハリス
どれも無 イアン・スチュアート
第五章 発見の旅路
絶対零度 マイケル・デ・ポデスタ
退屈学――楽しい退屈 ヴァレリー・ジェイミソン
怠け者を働かせる デイヴィッド・E・フィッシャー
目を覚まし、ベッドから出る リック・A・ロヴェット
第六章 結果
体力作りの薬 アンディー・コグラン
スーパー物質の世界 マイケル・ブルックス
宇宙の忘却への道筋 スティーヴン・バタースビー
謝辞
寄稿者について
訳者あとがき
索引
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禿童子
Shinya
ヘビメタおやじ
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【セント】ral_island