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内容説明
「あたしも、皆さんの一員に加えてつかーさい!」「やっタ、新入部員ゲっト!」トルバス・スピリット・フェスタでの合奏を見て惚れ込み、見学にやってきた少女・エイプリルは頭を深く下げてそう言った。当然大喜びのウリル。だが―。「今それどころじゃねーだろ。新入部員どころか、下手したら、お前、二ヶ月後には学院にいないかもしれないんだぞ?」憂鬱そうな表情で呟くラグナス。実は在学中の最難関と呼ばれている、専門課程への進級試験が目前に迫っていて…。新世代ポリフォニカ第2弾。
著者等紹介
榊一郎[サカキイチロウ]
第九回富士見ファンタジア長編小説大賞を受賞、受賞作「ドラゴンズ・ウィル」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れーじ
8
「やりたい事を見つけること」「見つけた後、それをどうやって実現させるかということ」――まっとうな大人である榊一郎が、今の時代において、大人になる手前の若者たちへ向けて語りたいのは、要するにそこにあるのだろう。「アウトブレイク」も「チャイカ」もその点において共通しているように思える。現役で若者やってる人たちにとっては余計なお世話なのかもしれないが、でも、こういうことをきちんと言ってくれる大人がいるということが、僕のような半人前の子供以上大人未満の人間にとっては、心強く思えるのだ。2012/08/09
1_k
6
いやいや蛇足なんてとんでもない。もちろん一巻で綺麗に完結してますけれど、今巻にもでてくるように、主人公たちの超えなければいけない壁はまだまだありますよ。それを想像するだけで、この話、どこまで面白くなるのか、青天井ですよ。是非とも今後もシリーズ化で続編をお願いします。新キャラも、カントク絵も非常にいい感じ。2012/08/13
ちゃか
4
奇跡は起こり、だけど、それだけですべては解決しない。合奏によって神曲を奏でられるようになった面々。それは「誰の」神曲なのか。合奏は認められるのか。そうした問題とぶつかる話。相変わらず、1話ごとが短くて読みやすい。新キャラがだいぶ変態だったのはご愛嬌という事で。将来を約束された奇跡の物語は多くある。最初の奇跡を描いたらあとは蛇足と、そこで終わるものがほとんどだ。これは、その最初の奇跡のその後を描いた物語。っていう作者の後書きが結構気に入った。2012/08/15
葛野桂馬@時津風@ハスター
4
榊さん、講談社で異世界にオタク系企業を立ち上げて以来オタクを描くのがすっかり板についてしまったな。なにはともあれ、沈黙の歌姫の物語第二弾です。前回ほどの派手さはないが、前回よりもはるかに大事になってきたように思います。「それなら僕は世界を変えるよ」と言ったのは、魔法士が存在する世界の某天才科学者ですが、規模や方法、世界観はさておきラグナスが選んだのはそういう道で……。彼等彼女等はどのように苦しみ、足掻き、先へ進んでいくのか。読者の想像に丸投げする筈だった物語、榊さんの紡ぐ世界で後少し楽しませてもらいます。2012/08/12
nawade
4
★★★☆☆ 演奏を一回成功させただけでは終わらない。神曲楽士を目指す彼等は神曲楽士の資格を手にし成功し続けなければいけないのだ。そんな神曲楽士の卵たちを描いたアフターストーリー。前述の物語を支えるバックボーンがあるから、一見軽くとも物語がぶれないし、引き締まっている。さて、二巻では新たなる変態いや精霊愛好家オーガスト登場。ウリルとお似合いじゃん。もうくっついちゃえよ。ラグナスはリア一択でいいよ。三話と四話の表紙イラストのタッチが何故か今のカントクさんの絵柄と合ってないんですけど?2012/08/10