出版社内容情報
科学における研究不正を、STAP問題から捉える第1部、バイオで不正が頻出する原因を探り、健全な科学研究への指針を第2部で示す。
内容説明
これでいいのか!「研究不正大国」ニッポン。STAP細胞事件の後も、多くの研究不正が明らかになっている。次の大事件を起こさないためにどうすべきか、その指針を示す。
目次
STAP細胞事件から本書発売まで
第1部 STAP細胞事件とは何だったか(事件としてのSTAP細胞問題;研究不正をどう防止するか―STAP問題から考える;STAP論文の検証とこれからの学術論文執筆)
第2部 研究不正と歪んだ科学(バイオ産業と研究不正;バイオ研究者のキャリア形成と研究不正)
研究不正を超えて―健全な科学の発展のために
著者等紹介
榎木英介[エノキエイスケ]
1971年生まれ。神奈川県横浜市出身。東京大学理学部生物学科卒、神戸大学医学部医学科卒。博士(医学)。現在、一般社団法人科学・政策と社会研究室(カセイケン)代表理事/病理医。おもな著書に『博士漂流時代』(ディスカヴァー・トゥエンティワン(科学ジャーナリスト賞2011受賞))ほか、がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miso soup
7
STAP細胞事件は、研究不正のみならず、その奥に潜む構造上の問題を覗かせた。ただ、窓が開かれても覗き込もうとする人はごく僅かであり、変革する機会が生かされない。新型コロナにより露見した諸問題がもたらす未来はどうなるだろうか。表面的に捉えてただ批判を繰り返すのか、その根源を追究し解決を図るのか。最近のSNSでの反応を見ると、果たして6年前から進歩しているのか、疑問を隠し得ない。2020/04/21
takao
3
STAP細胞事件では、理研において、再現性を否定しただけで、研究不正の認定がなされていない。 ・研究機関運営の倫理 ・オープンアクセスでも、主体がpdfであることに疑問を呈する専門家もいる。ネイチャー社は、データ専門の出版に特化したScientific Dataを創刊している。 2020/03/20
t a
1
研究者視点からの、研究環境の問題点。書かれていることは参考になるが、自分と分野が違うせいかあまり頭に残らなかった。2020/10/17