内容説明
トイブナー社会理論の特徴と性格を明らかにし社会理論と法律学の連携へ示唆を与える。
目次
1 二値編成複合性に立憲化―国民国家を超えた社会的立憲主義について
2 越境する企業の自己立憲化―企業行動指針の私的性格と国家的性格の結合について
3 「わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら、…」―ネットワーク機能不全の悪魔学
4 社会制度としての鑑定(専門家意見)―第三者の契約内部化
5 結合義務としての利益の分配?―フランチャイズ・システムでのネット利益の再分配
6 トイブナーの社会理論と法律学
7 時代と格闘するG.トイブナー―ノイズからの法律学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
2
トイブナー@北大の論文集。目的がハッキリしているからどんな論旨展開の複雑さや冗長性にもついていけるのがハーバーマス、どこに向かおうとしているのかさっぱり分からないためとりあえず最後まで一気に読むしかないルーマン。対してトイブナーは具体的な事象が提起する問題からいくつかのテーゼを打ち出し、それらを個別的な事象への解釈または判断の導きとしていくかなり統制された書き方。とはいえグローバル企業が自分で憲法的なものを創り出すとか、非常に無理のある展開も散見され、解説の毛利論文は背筋も凍るような冷徹さで笑うしかない。2018/03/10
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- 限界集落ふる里に抱かれて