お前の親になったる―被害者と加害者のドキュメント

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お前の親になったる―被害者と加害者のドキュメント

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784796877787
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

元受刑者を雇い入れ、就労支援を行う『職親プロジェクト』に携わることになった著者・草刈健太郎には、大切な妹を殺された悲しい過去があった。社会復帰の手助けとはいえ、元受刑者を前に冷静な気持ちでいられるのか、あの地獄のような日々を思い出し、再び犯罪者への憎悪に支配されてしまうのか……。いくつもの葛藤を乗り越えて手にしたものは、殺害された妹から届いた兄の使命だった……。自身に問いかけ続けた、魂に響かせるノンフィクションルポルタージュ!

内容説明

元受刑者を雇い入れ、就労支援を行う『職親プロジェクト』に携わることになった著者には、大切な妹を殺された悲しい過去があった。社会復帰の手助けとはいえ、元受刑者を前に冷静な気持ちでいられるのか、あの地獄のような日々を思い出し、再び犯罪者への憎悪に支配されてしまうのか…。いくつもの葛藤を乗り越えて手にしたものは、殺害された妹から届いた兄の使命だった…。自身に問いかけ続けた、魂に響かせるノンフィクションルポルタージュ。

目次

プロローグ なんで俺が犯罪者の面倒見なあかんねん!
第1章 被害者家族(岸和田に生まれたやんちゃ坊主と未熟児;夢 ほか)
第2章 絶望と生きる(妹からのメッセージ;生ゴミをあさる子どもたち ほか)
第3章 職親プロジェクト(嘘をつく―ヤマモトカズキの場合;移り気―アイバユウジの場合 ほか)
エピローグ 「ありがとうね…」(加害者に全力で愛情を注ぐ理由;妹の声を聞きながら、犯罪者と生きる)

著者等紹介

草刈健太郎[クサカリケンタロウ]
1973年、大阪府岸和田市生まれ。近畿大学法学部卒業。カンサイ建装工業株式会社、日之出塗装工業株式会社、オープンブックマネジメント株式会社の代表取締役として、マンションやビル等の様々な建築物の各種改修工事、新築工事や塗装工事を手掛け、また建設業界へ施工管理者の人材派遣も行っている。企業経営以外にも、日本財団の再犯防止プロジェクト(職親プロジェクト)を立ち上げメンバーとして推進するなど、幅広く社会復帰促進就労支援を実施。刑務所や少年院からの出所者に社会参加や就職機会を提供する公益社団法人OMOIYARIプロジェクトを設立し、その代表理事として就労支援以外にも被災地支援や発展途上国支援など活躍の場は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

284
妹を殺された被害者遺族である著者が、加害者支援に関わるようになった気持ちを素直に綴った自伝ノンフィクション。「なんで俺が、犯罪者の面倒見なあかんねん!」これが、知り合いの経営者から、元・受刑者に職を斡旋する「職親プロジェクト」に誘われた時の最初のつぶやきだったという。早く辞めるために、やんちゃそうな受刑者をわざと受入れイヤイヤ始めた”職親”活動。しかし、やっているうちに、「妹が導いたんちゃうか?」と思えるようになったと言う。受刑者として収監するのと、社会復帰させた時のコストを比較する考え方が面白かった。2024/02/12

なつ

38
『人は「担い」(=人が生きている間にするべき使命のようなもの)を持って生を受ける』 人は自分の運命を自分で決めて生まれて来る、と、ある本で目にした時から、それを信じているのですが、著者の妹さんもそう仰っていると(兄である著者に天からメッセージを送った)、思った。実際、妹さんが亡くなった後、著者が参加する事になった『職親プロジェクト』は妹さんによって導かれたと書かれている。妹さんの担いはそれで、著者の担いはこれ、だった。遺された者は哀しみに暮れるけど、本人の担いが全うされたと思えたら、少しは救われるのかな…2024/11/18

香菜子(かなこ・Kanako)

35
お前の親になったる 被害者と加害者のドキュメント。草刈健太郎先生の著書。犯罪加害者への憎悪の念にとらわれてしまっては犯罪加害者の更生にはつながらないし、社会も良くならない。罪を償った犯罪加害者を許して、犯罪加害者を支援することが大切。犯罪被害者や被害者家族が犯罪加害者を支援するのは心情的には難しいところがあるのかもしれないけれど、草刈健太郎先生のような方が増えれば社会はきっと良くなる。2020/09/26

長くつしたのピッピ

25
妹を殺害された当事者が、犯罪者の出所後の身元引き受け人になると言うあまりの寛容さに驚いた。けれども、若年層の犯罪は、やはり生い立ちに問題があるように思えてならない。人を信じる事は幼少期の親との関わりで形成されるし、基本的な人の物を取ってはいけないという道徳心は周りの大人の影響が大きいと思う。それら全てが育っていない子どもに、当たり前のを説いて裏切られる虚しさ。それでも更生に関わり続ける著者の懐の深さに呆れながらも感動した。大人が手を差し伸べないと不幸はもっと増えていく。2022/05/30

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

19
テレビで著者を知る。映画の公開が近いよう。人は人を憎む自分を責める、許せないと責める。そうお悩みの方の参考になるかと類書を手に取ることが多いのだけど、本書でひとつの結論を得ました。「ごめんなさい」が「ありがとう」に変わると、罪悪感は手放せる。同時に、自分を責めるきっかけになった相手を恨む気持ちも昇華できる、と。修羅の道を歩むと、川の流れで石が丸くなるように、心のイガイガトゲトゲも滑らかになっていくのなら、苦しんだ甲斐があるというもの。2024/06/30

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