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目次
第1章 グローバル化する上野(山と街の現在;多文化化と流動化の地層―断絶か連続か)
第2章 商品化される「下町」(「下町」アイデンティティのありか;「下町」商品化の系譜)
第3章 生きられる下町(「下町」という両義的な資源;歴史性と大衆性の相克;浮上するコミュニティ)
第4章 「商売の街」の形成と継承(アメ横というアンビバレンス;アメ横における「歴史の不在」;「アメ横商法」とエスニシティをめぐる視線の交錯;「歴史がない」アメ横を継いでいく、ということ)
終章 懐の深い街であり続けるために(都市の多様性という困難;多様性を守るためのパトロール;コミュニティによるコミットメントとガバナンス;契機としてのセキュリティ;聞き続けるコミュニティに向けて)
著者等紹介
五十嵐泰正[イガラシヤスマサ]
筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授。都市社会学/地域社会学。学生時代から社会学的なフィールドワークを進めてきた上野や、生まれ育った地元の柏で、まちづくりに実践的に取り組むほか、原発事故後の福島県の農水産業をめぐるコミュニケーションにも関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwtn_
3
上野の参与観察をまとめた本。山の手と下町のぶつかる場所であり、歴史的には徳川から明治政府にその所有が大きく代わり、更に地方や海外からくる人々の起点にもなる場所という、多様性といえば聞こえはいいが、雑多な空間。そもそも消費のために作られたような「下町」という幻想と、アメ横というカオスの2つを軸として描いている。エネルギーに溢れ続けているかというと、最近は他の副都心と比べて落ち気味。よく行く場所になっているので興味深く読めた。五輪の直前あたりに書かれたので、コロナで更にどう変化したか、また見直してみたい。2023/04/16
TERRY
2
「メンバー総とっかえしたけど人気があり続けるバンド」である上野の研究書。研究者でなくても、上野に親しみがある東京人ならば充分著者の思いは伝わる。2020/07/20
Koki Miyachi
2
千葉県柏市で生まれ育った筆者にとって身近な都会として親しんできた上野。筆者はイギリス留学を通して、わずか500m半径のエリアに実に多様な都市の要素と機能が集積している、上野の稀有な特徴に気付く。グローバル化した現代における上野の位置付け、下町として商品化されてきた歴史、コミュニティとしての上野、アメ横を中心とした商売の街の形成史、懐の深い街として存続するための展望など、数多くのインタビューを通して上野のリアルな姿を明らかにする。すぐれた大衆文化史であり、愛情たっぶりの都市論でもある。2020/04/09
katashin86
0
地形的にも、文化的にも「下町と山の手の出会う場所」上野。上京以来上野の博物館に都度通っているが、あまたの博物館美術館を擁する上野公園と、アメ横はじめとする大衆的繁華街の違いに最初面食らったことをはっきり覚えている。下町でもあり山の手でもある町としてずっと人が集い続ける上野の町のこれまでを知り、これからを考えるグッドガイド。2020/07/12
tkm66
0
フツーに面白かったっす。ウン、嫌味じゃなく。2020/08/03