内容説明
尚人は加奈子に会いたいがため、皆が恐れる不良グループ“アポカリプス”のパーティに参加することになる。一方、娘の捜索を続ける藤島は、加奈子がある大きな組織に追われていることを知る。探れば探るほどに深くなる彼女の闇。加奈子に狂わされた男たちの運命は。そして待ち受ける驚愕の結末とは。全選考委員が圧倒された『このミス』大賞受賞作品。読む者の心を震わせる暗き情念の問題作が、新装版になって登場。
著者等紹介
深町秋生[フカマチアキオ]
1975年、山形県生まれ。専修大学経済学部卒業。第3回『このミステリーがすごい!』大賞受賞、『果てしなき渇き』にて2005年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナチュラ
26
一気読みだった。 高校生の一人娘、加奈子が失踪したことで 元刑事の藤島が単身で捜索するのだが.....。 街のギャング、暴力団、覚醒剤とのつながり、自分の娘のことは今まで何も知らなかった 現実。 始めの方は父親としての藤島に共感を覚えたが、後半はあまりの狂気で恐ろしくなった。 深町秋生さん初読み。強烈だった。2016/10/13
へーた
22
三年前と現在が行ったり来たりで、途中で少し疲れました。。藤島が狂気にまみれていく様はまあまあ面白いのですが。。個人的には映画の方が短く分かりやすくまとまっていてオススメです。エログロにはご注意を。2014/09/11
ロッシーニ@めざせ正社員
20
藤島、瀬岡、その他の人たち、加奈子を取り巻く誰も彼もが加奈子に魅了され、そして人生を狂わされたような感じですね。そして、唯一まともだと思っていたあの人まで。 映画はどんな感じになるのでしょうか?2014/06/25
salvador
15
上巻から走り続けた物語は、その勢いのままに終息へ向かう。暴力的で残酷な空気をまとい、他人の手で、又は自らの手で堕ちていく人々。その圧倒的な空気になにもかも屈折して、何が正義か悪かなんて問いさえも愚かしく思える凄惨さに溢れていました。物語にふさわしい疾走感のある文章でした。2013/08/30
メルル
14
あれ~、この映画って高校生に「おいでおいで」してませんでしたっけ?原作は高校生には刺激的すぎるような…。かなりのバイオレンス。そして救いが無い。胸のむかつきが抑えきれない反面、物凄い勢いで迫りくるので目を背けることができなかった。許せない人間が多すぎる。「三年前」を読むのがひたすら辛かった。2014/10/01