感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
「封建主義者は、民主主義者のいう多様性を信じない。それは、全世界史、全地球的規模で見れば、ごくごく狭い民主ランドの中での多様性にすぎない。それは多様性という名の均一化である。封建主義者は、また、民主主義者のいう「体全体で表現」や実感なんてものも信じない。近代国民教育を疑うことを知らぬかぎり、近代教養の限界を知らぬかぎり、実感などというものは、常に国家原理、市民原理の手の内にあるからだ。封建主義者の教育論は、きわめて明瞭である。学ぶべき者が学ぶべきことを学ぶべきように学ぶ」2017/11/12
がんぞ
4
最初の著作であって面白く書こうとして滑っている箇所もあるが予言的でもあった/政治の課題や人選をテレビなどで世論調査することに何の意味があるのか?国家経営方針に「消費税上げないでほしい」ぐらいしか言うことはないクセに、まして一般庶民が隣国の国民感情まで配慮する必要はない。政治は結果責任、小泉純政権は日本の労働慣習を破壊し低価格を求める刹那の欲望は満たしても労働者の実質賃金を低下させ、大学法人化で教育水準を劣化させ、中朝韓を優遇し、国際資本に資産を売り渡すトンデモナイもの。対抗結果として悪夢の民主党政権が生れ
清 義明
3
この書における「封建主義」というのは、「蒙昧な民主主義とその地獄」に抗するための、いわば統制的な理念であって、現実には存在しないものと呼んで差し支えない。膨大な四書五経のエピソードから、適当に見繕って、ホラこっちのほうが良いじゃないか、とやるのは、まああまりにも怠惰だよね。しかも対する相手が、ポリティカルコレクトネスやら左派のリベラリズム。大見え切って戦う姿は、滑稽にも勇ましく、それが芸風だったのであるが、それをフィクションと心得ない人々は、やがて来るネトウヨの培養基となったのであった。2016/06/22