内容説明
グルジェフの高弟モーリス・ニコルの注解書に基づいて秘教的発達システムを要約し、さらにグルジェフとクリシュナムルティの教えの共通点を探ることによって、両者を結ぶ線上に人間の真の内的変容を可能にし、平和な世界へのドアを開けるための鍵があることを明らかにする。
目次
汝自身を知れ
自己知への道
想像上の「私」
自己観察
“自己”想起
自己正当化
パーソナリティとエッセンス
自己発達的有機体としての人間
否定的感情
内的および外的考慮〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanaoka 57
3
著者はグルジェフ(G)の伝道者であり、本書はGシステムの明解な解説本である。Gシステムは、幾ばくかの事実と霊性進化のストーリー体系である。幾ばくかの事実は、現代において進歩生物学や脳科学により解明されつつある事実である。その事実においてクリシュナムルティ(K)と通じているものの、著者はKを好きなように加工・利用し、凌辱している。GとKは水と油である。霊性進化論そのものがそうであるが、自己(パーソナリティ)を超えようとする自己(真の私)という矛盾、絶対真実の道という保証と安心への執着の上に成り立っている。2016/09/23
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