内容説明
家族における「個人」、住宅における「個室」とはどんな意味をもっているのだろうか。著書の凝問は生活に対する主体性、あるいは生活という行動を改めて問いなおすことから始まる。本書は、これまで発表された多くの文章を主軸に、30年にわたる住宅設計のプロトタイプをとおし、「個室群住居」というテーマが提言、実行した過程を再考するとともに、次代におけるその可能性をも検証する実戦的な建築論集。
目次
個室群住居とは何か
正系の挫折
祖形の家族
個人・家族・コミュニティ
「せいびグリーンビレッジ」の経験
ワンルーム16坪から10坪へ
「部屋」の概念
形のない現実
予備室と住まうことの恣意
家族の消長