象を飼う―中古住宅で暮らす法

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794966162
  • NDC分類 527.04
  • Cコード C0052

内容説明

モダンリビングを代表する建築家・林雅子設計「ギャラリーをもつ家」が、バブル経済崩壊の余波をうけて売りに出された。著者は、大きいけれど華美ではない、斜面や周りの緑を生かし建てられた、この家に魅せられた。購入をめぐるトラブル。リノベーションのノウハウ。前の住人の記憶の供養。雨漏りの対処。国立の町とご近所づきあい。家と子育て…。家を維持することは、象を飼うが如く、労力と情熱がいる。でも、富士山が見える居間、前庭の雑木林、勇壮な風呂…豊かな空間は、そこに暮らす愉しみをあたえてくれる。建築史家だから見えてくる中古住宅に暮らす法。

目次

1 家と闘う(家を探す;林雅子さん追悼;家の購入を決める;購入闘争;引っ越し日記 ほか)
2 象を飼う―林雅子とギャラリーをもつ家
3 家に淫す(野生の教養;身体と精神のグルーミング;子を育て、父育つ?;国立はママチャリで;散歩のついでに ほか)
4 袁枚の如くに

著者等紹介

村松伸[ムラマツシン]
1954年、静岡県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。北京・清華大学留学。ソウル大学、ハーバード大学客員研究員。工学博士。現在、東京大学生産技術研究所助教授。アジア建築史・都市論、再生論。『中華中毒 中国的空間の解剖学』(ちくま学芸文庫、第15回大平正芳賞受賞)など
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感想・レビュー

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xangzu

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有名建築家の中古住宅を擦ったもんだして買ったは良いが、 前のオーナーのゴミの片付けから始まり、雨漏りはするはで、 象を飼って象のお腹に住んでいるような気分。 もうちょっと象使いを極めて躯体の気持ちになりたい。と… 妙に納得してしまった。2021/05/19

マサトク

0
建築家の建てた注文住宅を中古で手に入れた学者一家のエッセイ。家を手に入れるまで、手に入れてからの不具合とどう付き合って行くか、その思考の痕跡が見える。「家を建てることはもとより、住むことは知的行為の一種である。」という一節にしみじみする。身体性は思考を規定するのだし、住まうという行為はその身体性をどのように規定するのかを決断する。どのような空間にどのように生きるのか、そしてそこをどのように修正しチューニングを重ねて行くのか(あるいは破壊的変更をどう加えるのか)には、注意深い思惟が必要だろうな。良書。2018/03/13

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