感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sawa
4
★★★☆☆ シャーロック・ホームズの下宿の女主人・ハドソン夫人がホームズとワトソンの好物のレシピを伝授するという体裁。最初は、「シャーロック・ホームズってこんなに料理の描写あったっけ??」と驚きながら読んでたけど、この著者によるフィクションだった。わざわざ「オーブンで強火(著者注:ガスメモリで~)」なんて、芸の細かいこともしてる。「できれば雨水を使う」なんて記載もあって、この時代の調理環境ってどんなだったんだろうと、非常に興味を持った。たっぷりの生クリームやらバター、臓物を使ったレシピが多い。(図)2013/01/16
きりぱい
3
『暮らしの手帖』のヴィクトリア朝時代版のよう。小説からの引用で組み立てられて出版されたとはいえ、ハドスン夫人のレシピはかなりの数で、食材の扱いや調理のコツ、家事の知恵までびっしりあっておもしろい。実用というより、ホームズ家の食卓を通して当時のイギリスの食卓事情を想像。ホームズたちが実在の人物のように思えてくる。2009/04/03
madhatter
2
再読。ホームズ関連書としては、キャラクター造形や設定などに違和感があるのだが、当時の料理を再現したレシピは読んでいるだけで楽しい。当時の調理器具や食物の詳細な再現率や、料理を出すべきシチュエーションなど、小説をタネ本とした著作は数多いが、考証の量が桁違い。また、それらを通じて、当時の人々が「食べること」を今よりも格段に楽しんでいた様子が伝わってくる。と言うか、料理書としてよりも、ヴィクトリア朝の料理紹介として読むべき一冊であろう…料理書としては多分、使えない。オンスって何やねん!2012/08/27
水瀬しあ
2
ハドスン夫人のレシピ集。レシピは殆ど流し読みですが(すみません)、途中に混ざっているエピソードが面白いです。ホームズとワトスンの個性がよく出ているというか。料理に関する話題ばかりですから平和的で、何だか微笑ましいです。色々な点で正典準拠ではないので、そこは目をつぶるべし。2004/07/20
ナオクーラ
1
The Sherlock Holmes Cookbook - 下宿の女主人ハドソン夫人の視点から描く、ホームズとワトソンのふたりが好きだった料理のレシピ集と当時の思い出。ヴィクトリア朝全盛期のロンドンの食文化・風俗の貴重な記録でもあるユニークな一冊。YouTubeで筆者Fanny Cradockさんの料理番組を観ることが出来る。2012/11/17