内容説明
ゲリラ兵を育てるために子供を誘拐。奴隷を求めての他民族襲撃。敵対部族の腕を切断して不具者に―麻薬・山賊・経済不振地獄―。第二次大戦後、アフリカ大陸におこった独立運動の嵐の中で先進国は利害打算に明け暮れるだけで、親身の育成に何をしただろうか―?多民族多宗教国家群を治めるには、自国のことしか頭にない小型リーダーでは解決不可能。高い次元に立った文民型カリスマ的リーダーの出現が待望されるが―。暗黒大陸から戦国大陸に。
目次
第1部 戦後の独立闘争と内戦(マウマウの反乱;アフリカ独立の年 ほか)
第2部 広がる内戦(ナイジェリア内戦;スーダン内戦 ほか)
第3部 最後の白人帝国の独立闘争と内戦(ポルトガル植民地;最後の解放闘争)
第4部 旧くて新しい内戦(大虐殺からジェノサイド;冷戦後の内戦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
第二次世界大戦後、アフリカ(サハラ以南のブラック・アフリカ)で発生した内戦をコンパクトにまとめた便利な一冊。ケニアのマウマウ団の乱、コンゴ動乱、スーダン内戦、アンゴラ内戦、そしてジェノサイドを引き起こしたルアンダ内戦まで、混乱の殺戮の歴史が延々と繰り返されている、アフリカのどん底ぶりに暗澹たる思い。特に、アラブ人と黒人が住むチャド内戦のカオスぶりは、読んでいても何が何だかわからなくなる。この原因は、ヨーロッパ列強の植民地支配で歪められた社会であり、又アフリカの地域性もあるという。その宿禍は未だ健在のようだ2016/02/10
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- 和書
- ローマ諷刺詩集 岩波文庫