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内容説明
アメリカ人は何を食べてきたのか。世界中の移民や先住民が集結するマルチ・エスニック国家の四〇〇年の「食」の歴史を総覧し、民族交流によるクレオール料理から、エスニック・フードとアイデンティティをめぐる闘争、フード・ビジネスに夢を賭けた移民たちのサクセス・ストーリーまで、食文化の変遷を通じてアメリカ社会の真相に迫る。
目次
第1章 コロニアル・クレオール―植民地時代の食の交流と食生活
第2章 伝統と新しいうねりのはざまで―一九世紀の移民の保守的食生活
第3章 食品事業を起こす移民たち―一九世紀後半から二〇世紀にかけての胎動
第4章 味覚の境界線を越える―革新主義時代の新しい消費者と食品の誕生
第5章 食をめぐる戦いとアメリカ的価値―二〇世紀前半の同化主義と文化多元主義の攻防
第6章 大量生産・大量販売の光と影―第二次大戦後の大規模食品産業の動向
第7章 ルーツを求めて―七〇年代のエスニック・リバイバルと食
第8章 ヌーベル・クレオール―アメリカ食文化の行方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫
11
アメリカの食文化、食との関わり方の移り変わりを丹念に追っている。結構長くて難解だったけど面白かった。それぞれが違う自らのルーツと、アメリカ国民としての立場とのバランスがあるらしく、移民の国のアイデンティティはなかなか複雑な感じがした。2018/12/31
dominique
1
食文化や食品産業の発生・変遷が、アメリカ人のアイデンティティとどう関わってきたかがていねいに語られ、それでいて読者の想像の余地もありあれこれ考えさせられる。世界中から渡ってきた移民たちが、アメリカの各地で何をどうやって調達し食べていたかは、感動的ですらある。大国化の過程で繰り広げられた食品産業の多彩な展開も見逃せない。