内容説明
「ねえパパ。人種差別って何?」10歳の娘メリエムに問いかけられた素朴な疑問に答え、社会精神医学の専門家にしてゴンクール賞作家が、まず父親として、子どもと同じ視点で始める対話。眼前の現実状況から歴史認識まで、「差別」を根本的に問い直す。日本語版に際し、新稿「子どもたちの言葉」を書き下ろし。
目次
メリエムとの対話(ねえパパ、「人種差別」って何?;「優れている」ってどういうこと?;私も人種差別主義者になるかもしれないと思う?;「異なる」って?;脅かされていると感じるのは人種差別主義者の方なの?;「外国人」って何? ほか)
結論
付録 子どもたちの言葉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yarake isuke
1
BF。昨今(2013年現在)日本でもレイシストによるヘイトスピーチが目に余ります。ヘイトスピーチのデモを見て、「この人たちは何を恐れているのだろう?」という疑問が頭から離れなかった。この本を読んで、私が感じた「恐れ」は人種差別主義者の根底に流れるものの一つだと知った。子どもをもつ親として、「人種」という幻想を植えつけないようにします。2013/08/13
にな
0
祖父母と両親世代の復帰前の事情も知っているし仕事上外国人と関っていずれヨタ話しする時の為に手に取りました。訳者あとがきの所で出された質問は十数年前、下手したら半世紀近く前でとっくに決着がついてたりしますデスヨ。2015/04/01
ほんよむしばいぬ
0
フランス在住の著者が娘との対話からまとめた本。読むと差別に関する教育がなぜ必要かよくわかる。高学年から中学生なら自分で読めるかな...もちろん親にもお薦め。2013/02/27
catlover
0
表題にあるように「娘に語る・・・」と書かれているので、人種差別を扱っている本にしては読みやすい印象です。ただ、研究資料としては物足りないので、初心者や差別についてわかりやすく知りたい方ならお勧めします。2011/09/17