内容説明
痛快無類な文体で、現代アメリカを黒い笑いの連打で駆け抜けるブッカー賞受賞の大問題作、ついに刊行。
著者等紹介
DBCピエール[DBCピエール][DBC Pierre]
本名ピーター・ウォーレン・フィンレイ。1961年オーストラリア南オーストラリア州レイネラに生まれる。1歳半でアメリカ合衆国に移住、7歳から23歳までメキシコ合衆国メキシコシティに住み、その後もオーストラリア、スペイン、イギリスなどを転々とする。現在アイルランド共和国リートリム在住。マンガ家、映画製作者、グラフィックデザイナーなどの職業を経たのち、デビュー作である『ヴァーノン・ゴッド・リトル―死をめぐる21世紀の喜劇』でマン・ブッカー賞受賞
都甲幸治[トコウコウジ]
1969年福岡県に生まれる。現在、早稲田大学准教授。東京大学卒。現代アメリカ文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark.jr
2
コロンバインの銃乱射事件を彷彿させる高校での大量殺人の容疑を着せられた少年ヴァーノンの逃避行。全編言葉遊びとお下品なジョーク満載。作家のJoyce Carol Oatesが評した様に、アンフェタミンでラリった「ライ麦畑でつかまえて」みたいな小説です。2019/12/06
kasim
2
文体がうるさくて、しんどくて、途中まで読むのが苦痛でしたが、判決のあたりからぐっと色々集束してきて、最後は面白かった。ボーイズ・ノワール?2014/02/23
abekobo
2
分かってる人は分かってることを言ってる本だと思う。でもこれを、スラングとか比喩とかをうまく使いながら言い切ったところにこの本の良いところがあると思う。2章までは読むのが大変だが、3章以降の展開のためには必要なもの。その分3章以降はなかなかページを繰る手が止まらない程面白かった。2010/07/07
seichan
1
スラングが多くて乱調な感じだが、そういう文体には慣れているので、さらさら読み進んだ。少年を取り囲む、ママや近所のおばさん、うさんくさいレポーター、などなど出てくる人物像がどれもこれも好きにはなれない。主人公も好きではないが、そういうしょーもない人物たちをあきらめ半分受け入れてる感じで、憎めない。2014/11/15
mejiro
1
クセの強い文章で読みにくかった。この文体は、事件の当事者として異常な状況に置かれた少年に合ってるかもしれない。大げさで粗野な表現に気を取られるけど、少し哀しみのある、根はまともな物語だと思う。波乱万丈で勢いがあった。2014/06/13
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- 和書
- 経済成長と所得分配