出版社内容情報
人はなぜ憎しみと破壊の道を突き進むのか。生の軌跡を辿るとき、人の健やかな成長にとって愛情と尊敬がなぜ欠かせないかがはっきり煮えてくる。ミラーが初めて物語の形に寄せて子供時代の苦痛と恐怖と対決し真の人生を回復する道を指し示す。
内容説明
おとなに傷つけられた子どもは「悪いのは自分」と思い込む。抑えつけた怒りは無意識のうちに残り、おとなになったその子は他人や自分を破壊してゆく。しかしかけがえのない子ども時代に目覚めるなら、過去のつらい現実と対決し真実の生を手に入れることができる。本書の7つの物語では、親子・友人・配偶者同士が真摯に語り合い、子ども時代に受けた傷、性的虐待からの癒しをさぐっていく。それに続く省察では、独裁者・教祖・クライエントを搾取する心理療法家がなぜ後をたたないのか、恐るべき人間支配のメカニズムに迫る。
目次
物語(クラウディアとダニエル―30年後;ジョランタとリンダ―心からの歓迎;サンドラ―思い切って口に出して、よかった;アニカ―とにかくやってみた;ヘルガ―涙の商品価値;グロリア―心の智恵;マーゴットとリルカ―ワルシャワとシドニーの間で)
省察(独裁者や教祖はどう機能するか;憎しみはどのように生ずるのか)
エピローグ―世代間の対話