内容説明
本書は、人間の人間に対する好奇心から出発した心理学の初心に立ち返り、人間的な真実を希求する学問としての心理学を再構築することを目指した試みである。言い換えると、現代心理学の新たな潮流として台頭しつつある「現象学的心理学」、ないしはそれに関連する様々な提言に呼応しつつも、心理学に依然として潜む問題点を指摘することを通して、新たなパラダイムを提出しようとする試みの序説である。
目次
第1章 言葉は何を象徴するのか
第2章 身体に属する私とこの「私」
第3章 表情する世界と言葉の世界
第4章 当惑する知覚